俺はさ、すけくんが何者だろうとやっぱ好きだなぁって思うよ。
俺は自分が何者なのかなんてあんまわかんないけどさ。まぁそれでもいいかって、いっつも考えないようにしてる。逃げてるんだよ。
でもさ、逃げるようにしだしたらな。
笑えるようにはなったんだ。
嘘かもしれない、上手くないかもしれない、変かもしれない、でも。
笑えた。
たったそれだけ、幸せになったわけでも。
自分を嫌いじゃなくなれた訳でもなくて。
でも、やっと笑ったねって言われたら。
なんとも言えない気持ちになった。
お前らのせいでもあるのにな。
でも、気にされてたんだなって。
しんどい時はさ?
無気力に生きようぜ。
すけくんさ。
生まれてきたくなかったって、でもそれじゃあ俺は救われなかったよ。
すけくんの叫びを聞いて、泣いたし。
泣いたから、ああ生きてるんだなぁって。
泣けないくらい俺疲れてたんだなぁって。
確認できたから、俺は今ちゃんと生きてるんだよ。
すけくんにはちゃんと残ってるもんいっぱいあるよ。なぁちょっとだけさ。
人を信じなくてもいいから、自分のこと好きになれなくていいから。
なーんも考えない時間作ろ?
寝るんじゃなくて、ぼーっとする時間。
変なこと考えよ。
人参ってなんでオレンジなのかなって、
なんでラディッシュって言うのかなって、
真面目にじゃなくて、ただぼーっと。
調べるんじゃなくて疑問を沢山だすように。自分の中で答えを出すのも楽しそうだけど。
すけくんが、どっちの性別でもいいって俺は思ってる。気にするなら俺は男だって思う。
何があってもすけくんはすけくんだし。
俺が今も好きなすけくんは、ただの15歳の高校一年生でちょっと恋を知るちょっと大人な部分もある一人の人間だよ。
誰かを傷つけたって、君は優しい人なんだよ。
なぁすけくん、自分を少し認めてみよ。自分だけは、俺が俺であることを信じてるって。
君がどんな選択を取ろうとすけくんはすけくんだけど。俺は間違った事は止める。
そんな人として君と付き合って行けたらいいなって思うよ。
・・・小瓶の中の手紙を読む