母が嫌い。父が嫌い。友達が嫌い。夫が嫌い。娘が嫌い。自分も嫌い。
母に首を絞められたこと。
父に顔を踏まれたこと。
追い出されて、冬の夜空を見上げながら経血を流しウンチを漏らした女子高生の私は、全て憎い。
ある友達には、突然SNSをブロックされた。
ある友達には、私があげた1/10程度の誕プレを返された。
ある友達には、常に一緒だった四年間の大学生活を、大学生活は無駄であったと切り捨てられた。
ある友達には、親友だと言われたのに結婚式にも呼んでもらえなかった。
見返りを求めるのは許されないのだろうか?見返りのない関係なんて、私にはありえない。
だから結婚をした。恋愛らしいものはない、打算的な結婚だった。子供を授かった。これから、唯一無二の存在ができることが嬉しかった。
夫と娘、二人とも、私を裏切らないだろう。
夫は、その寡黙さゆえに意思疎通ができない。幼い子供とは、もちろん意思疎通ができない。
ぐるぐるする。
怖い、生きていたくない。
何か恐ろしいことを、してしまいそうになる。
先日、知人の若い女性が癌で死んだ。
二度のお見舞いは、死をありありと見せつけるものだった。
彼女のように生きようと足掻かなければ、スウッと死ねるのだろうか。
たくさんのひとに泣いてもらえるあの子が羨ましい。
娘が小さく、私の死などわからぬうちに、私も逝ってしまいたい。娘を殺してしまう前に。