この間、災害ボランティアデビューを果たした。ネットで事前知識を固め、フル装備をして現地に向かったのだが、現地でないと分からないことがあった。
前回の小瓶(〜その1〜)は申込までのドタバタについて書いた。今回は現地で感じたギャップ編を書く。
①意外と皆、軽装。
ネットで得た情報、および社協のサイトでの情報をもとにヘルメットにゴーグル、粉塵マスク、つなぎとフル装備をして向かったオレ。
だが、これが見事に裏目に出た。炎天下で熱がこもって逃げないわ、首から上にごちゃごちゃつけすぎて、汗だくなのにいちいち着脱に手間がかかりイライラする。
周りの人たちは皆、普通のメッシュキャップに普通のマスク、長袖のスポーツウェアだった。つまりランニングやサイクリング、あるいはスポーツジムに行くような格好である。
もっともこれは案件による。家屋の床板をはがした後に床下に潜り込んで泥かきをするような場合には、逆にオレのようなフル装備でさらにヘッドライトが必須らしい。
②地理に弱いと詰む。
参加者には二通りのパターンがある。連日で参加している高齢でリタイア組のベテランさんと、休みを取ってその日だけ参加している現役世代と。そしてベテランさん達は即戦力なので、みんな一番遠くてキツい案件に駆り出されてしまう。
その結果どうなるか。残った近場の案件では当日初めてその土地に行き、たった30分前に1回だけ現場を通ったレベルの人でも、経験者として次なる初心者たちを連れて道案内をしなければいけないこともあるのだ。
「いやいや普段住んでないし、さっき初めて行ったばかりなんだけど。」そんな理屈は通じない。いや、通じないというよりそんな余裕がない。
土地勘がない上に地理に弱い人、方向音痴な人はGoogleマップと充電器は必ず持っていこう。
③マッチングは早いもの勝ち。
今回オレの行ったボランティアセンターは案件ごとに募集があり、センターの人が募集要項を読み上げた後、参加したい案件に挙手制で参加するというものだった。
この制度が分からないと事務所でずっと立ち往生する羽目になる。また受付時間ギリギリで行くと案件自体が残っていないこともある。たまたまその日は最後の案件に滑り込めたが、下手したらあやうく何もせずに帰るところだった。
オレの行ったところでは個人宅での土砂のかき出し、個人宅からの廃棄家具の引き取り、集積所での荷降ろしと分別という3つの案件で構成されていた。運送や引越業、工事現場の経験者の方なら即戦力で活躍できると思う。
④足が重宝される
現場では輸送の足があるととても重宝される。社協のほうでもあらかじめ軽トラを手配してくれていたが、やはり自家用車を動かせる人も貴重だ。
ただ泥で汚れた靴で乗り込むこと、家具やスコップなど積みこむことを考えると、お金を払ってレンタカーを借りるまではしなくてよいと思う。
⑤参加するなら無理なく
災害ボランティア、特に豪雨被害に関して言えばら被害は梅雨時に起き、一般ボランティアが入れるのは梅雨明けした後。つまり作業ができるのは夏真っ盛りの炎天下の中である。実際にオレが作業した2日間はどちらも熱中症アラートが発令されていた。
個人的には筋力的な疲労より熱と陽射しによる疲労の方がかなりダメージが大きいと思う。初日の現場は何とか耐えきったが、2日目の現場では完全にバテてしまい、午前中でリタイアしてしまった。完遂できず情けない限りだが、これ以上、現場にいるのはチームの足を止めてしまい迷惑がかかる。そう判断し撤退した。
ちなみにベテランさん達は連続で何日も入っていて、仕事を抱えた現役世代の人達に関しては1日だけとか半日だけ参加という人が多い傾向にあるようだ。(1日だけというベテランさんもいたが、聞けば翌日に他県の災害ボランティアに行くとのこと。皆さんタフである。)
参加の形は柔軟にできるということを知っておくと、はじめの一歩をもう少し軽く踏み出せて良いかもしれない。
オレ個人に関して言えば、暑さ対策さえできていれば2日目に入った現場でもやり通せる手応えは感じた。もう少し涼しくなったら装備や体調を万全にした上でリベンジに挑もうと思う。
ちなみに社協の職員さんに聞いたところ、オレが選んだのは、どちらもリタイア者が連日続出しているツートップの現場だそうだ。ただ2位の現場を初日に、1位の現場を2日目に引き当てたのは巡り合わせというか、我ながらの勘の悪さだなと思う。
⑥最後に
常々「ボランティアをする人は皆、何で1つの場所に継続してずっと行くのだろう?」と疑問に思っていた。
だが今回の体験を経て答えが出た。実際に参加してみると想像以上に準備すること、身につけること、覚えることが多いのだ。
とはいえ、最後はやはり現地に飛び込んでみないと分からないものだ。ただ、今回の被災地は、アクセスの良さといい、社協の人のサポートの良さといい、かなり環境的に恵まれている場所なのだろうなというのは感じた。
災害ボランティアに長年二の足を踏んできたが、今回の場所で参加できて良かったと思った。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください