拝啓
感謝の思いを伝えたくて筆を執りました。
先日、私は病院で輸血を受けました。
病気によって失血が進行し、いわゆる血が薄い状態となったためです。
血液検査を受けると医学的な基準を大きく下回る数値になっていました。
私自身も呼吸が常時苦しく、心臓が破れそうなほどの激しい動悸が聞こえてきて、しゃがんでから立ち上がるとそのまま視界が見えなくなり膝から崩れ落ちてしまうような状態でした。
そんな状態でも、輸血を受けるだけで、再び歩いて帰宅できるまで回復しました。
現在は失血箇所を特定して処置を行い、鉄剤を服用して血液をもっと増やす取り組みをしています。
人間の身体は不思議です。血液の成分が変動するだけで歩けなくなったり回復したりするなんて、強いのか弱いのか私には分からなくなりました。
ただひとつお伝えしたいことは、輸血の有難さです。
輸血は献血のネットワークによってまかなわれています。
私も、どなたかが献血してくださったおかげで助かりました。
私の身体には今、おそらく三人分の輸血と私、四人の血液が流れています。
もう少ししたら、身体の代謝機能によって血液が徐々に再生産されて置き換わっていき、いずれまた私ひとりの血液に戻ります。
でもその未来は、輸血を受けたから切り開かれたものです。
奇しくも先週は世界献血デーでした。
その少し前に献血を思い立って、行動に移してくださった、名前も知らないあなたとあなたとあなた、この小瓶が届くかどうかもわからないけれど本当にありがとうございます。
もし身近に献血してくださった方がいたら、ぜひ私からの感謝を何かの形で伝えてあげてほしいです。もしかしたらその方こそ私の恩人かもしれません。
私は輸血歴が生じたことによって献血ができなくなりました。
献血で受けたこのご恩は、献血でお返しできないのが歯がゆいところです。
なにか別の形のボランティアを模索していきます。
敬具
誰でも無料でお返事をすることが出来ます。
お返事がもらえると小瓶主さんはすごくうれしいと思います
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