あるひとつの長い長い
トンネルを抜けることができた。
毎日毎日、辛いことを紙に書いてきた。
何が辛いのか、
どういう理由で辛いのか、
その原因は何か、など、
心情の吐露と分析の繰り返し。
書き始めて2000日は経っていない、
はず。たぶん。
初めは切り離されたメモに書いていた、
続けられると思わなかったから。
でも毎日辛かったんで、
結局ほとんど毎日書いていた。
メモをノートに変えたとき、
何冊目なのかナンバリングしはじめた。
今、ナンバーは
それなりの数になっている。
見返してみると、
再頻出ワードは
「死にたい」「辛い」「疲れた」。
あとは受けた暴力を跳ね返すための
強い言葉たち。
ここには書かないでおく。
人生ってつらいものなんだな。
そう実感している。
環境のつらさだけじゃない。
つらさと戦うことがつらい。
苦痛を言葉にすることも、
苦痛を分析することもつらい。
それをやりながら生活するのは
もっとつらい。
私は懸命に生きた人が好きだ。
そういう人の書いた本は宝物。
みんな軒並みひどい目にあっている。
でもさ、ひどい目にあわなければ
ものを考えないのが人間だよ。
考える必要がないから。
私もひどい目にあってきたけれど、
そこだけは幸運だった。
ものを考えることができたこと。
そこだけ。本当にそこだけ。
でも、それだけが人類に許された、
悲惨さを逆境に変えるための力。
あとは何もない。
自然さから遠く離されて、
自然な在り方をすぐに見失う、
頭ばかりが肥大した不自然な造形。
それが人間。
ほかの生物みたいに、
ただ生きているだけで幸福、
その状態に辿り着くまでに、
何十年かかることやら。
「出口はあるよ」とだけ、
誰かが通るトンネルの壁に書いておく。
まあ、出口にたどり着くことができる
資質のうち、その一つは
他人の言葉や結論を自分のものとして
盗用しないことなので、
私の行いに意味はない。
多幸感が全身を包んでいる。
あたたかい陽だまりの中にいるみたい。
これが、
物心ついてからずっと休みなく、
ものを考え続けてきた結果です。
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