このまま後悔したくないから想いだけでも伝えようと決めました

こんにちは。

5438通目のメールを送った者です。


宛メを送ることで、俺の中で彼女は何よりも大切な存在なんだと改めて実感しました。

そして皆さんからのお返事を読ませていただき、励まされ、勇気を貰いました。

様々なアドバイスありがとうございました。





あれから考えた末、このまま後悔したくないから想いだけでも伝えようと決めました。

当時の友達や知り合いを伝って彼女の現状を教えてもらい、今は県内で一人暮らしをしている事が分かりました。

それから、友達が本人に許可を取ってくれて、連絡先を知る事ができました。


携帯に電話をかけると、彼女はすぐに出ました。

俺の名前を呼ぶ声。
ずっと聴きたくて仕方なかった大好きな人の声でした。

それだけで胸がいっぱいになってしまって、声を出す事が出来ませんでした。

すると彼女が「会って話そっか」と、勝手に日にちと時間と場所を告げ、電話を切られました。

自分勝手でマイペースなとこ、あの頃と何にも変わっていませんでした。



――数日後

母校の近くの公園で待ち合わせをしました。
放課後に二人でよく来ていた場所です。


彼女は少し遅れて、小走りでやってきました。

髪が伸び、化粧をし、大人っぽく綺麗になっていたけど。
目を細めて笑う顔はあの頃のままで…時間が戻ったような不思議な感覚でした。

着くなり、すぐさま「元気だった？あ、髪伸びた？背も伸びたし、前よりかっこよくなったね？今、大学行ってるの？」などと…質問攻めな彼女。

「一気に答えられないから」と笑う俺に、彼女も笑う。
昔のような幸せな時間でした。


色んな話をして笑い合って…会えなかった長い年月を、ゆっくり埋めていったような気がします。


そして何時間か経った頃、彼女が話し出しました。

「あの時…いきなりひどい事言って、傷付けてごめんね。」

「近くに居ると会いたくなるから…休学中は県外の実家に帰って、治療の為に通院してた。」

「心配かけたくなかったから…病気のこと知られたくなかった。」

「情緒不安定になってしまうから…沢山ひどい事言って嫌われるのが怖かった。」

ゆっくり…言葉に詰まりながらも全部話してくれました。


彼女のそんな想いにも気付けなかったあの時の俺は、なんて子供だったんだろう。

それを知るこの日まで気付けなかったなんて。

心底情けなかったです。


「死ぬまで会えなくても、あたしが好きでいるだけでいいと思ってた。でも連絡先を訊かれて電話かかってきたとき…やっぱり会いたくなった。」

彼女は泣きそうになりながら、そう言って笑っていました。

彼女が謝る必要なんてないのに。
謝らなきゃいけないのは俺のほうなのに。


何度も忘れようとした。
でもダメだった。

そんな事を５年も繰り返してた。

意気地なしでごめん。
遅くなって本当にごめん。


全部伝えました。

今でも好きで好きで仕方ないこと。
これから、どんな事があっても傍に居たいこと。

そして、彼女の苦しみに気付けなかったことを謝って。

彼女は笑って「ありがとう。もう一回あたしと付き合ってください」と言ってくれました。



空っぽな５年間を、これから彼女と埋めていきます。

どんな事があっても、これからはちゃんと彼女の変化に気付き、悲しませないようにします。

彼女のワガママも全部、受け止めて幸せにします。



俺がこうして行動できたのも、お返事をくださった皆さんのおかげです。

背中を押して下さった事に感謝しています。

本当にありがとうございました。





明