「屈折」
無条件に与えられた幸せは
甘い金平糖と消えて。
あの子が笑った夏のなかに
閉じ込められてたい…
知らなくてよかったことは全て
中身のない甘ったるさで埋めて忘れたい…
幼い心にできた屈折は
黝い花を咲かせる。
どこか不均衡なその花は
いまでもあどけなく
ひとりで咲いて…
「冷たい海」
ひんやりとしたこまやかな風は
私の首元を通り過ぎ…
凪いだ海のように
私の心はじっと動かず
ここに立ち尽くすばかりです。
波は風とともに揺らぐこともなく
気は楽でも
しんに侘しいものである。
海の向こうにみえる憧憬は
怠惰のなかで産み落とされ
触れることすら、できるわけもなく。
ただひんやりとしたこまやかな風が
私の首元を通り過ぎていく…
ここまで読んでくれてありがとう!!
ちなみに今まで全88編の詩を書いてきました。
100編達成まであと少し、、、!