この世にはもちろん
「生きていたくないから死にたい」
という人も居ますし、
逆に「死にたくないから生きている」
という人も居ます。
この手の問題を扱う時は
「恵まれている」「当たり前」
のような語を使うわけですが、
果たしてそれは
誰がどこから見た意見なのでしょうか。
親が居る。家がある。友達がいる。
学校に行ける。バイトができる。酒が飲める。
そんな不自由ない暮らしは、
確かに当たり前ではないのです。
しかし、それらを持っている者は
「当たり前」と言いますし、
持っていない者は
「当たり前じゃない」と言います。
そして、そういうものがある苦しみや、
そういうものがない苦しみがあります。
では、「当たり前が揃っている人間の苦しみ」
とはなんでしょうか。
僕は、虚無だと思います。
何もかもがある人間は、「何もしない」を選ぶ。
欠けないから、動けない。満たせない。
でも、確かに欠けている。
楽しいことは感じるのに、幸せもあるのに、
どこか満たされない。
恵まれている
って、何でしょうね。
誰が、どこから、言えば正しいのでしょうか。