2xxx年人間は、半永久的に生きられるようになった。その方法は、電脳世界に入ること。肉体を捨て、精神だけの世界へ行くこと。しかし、いちど電脳世界に入ったら、もう戻ることはできない。
私は、椿 美蘭(つばき みらん)。中学2年生。
「我が国でも、電脳世界制度を導入いたしました。希望者の方は各自治体まで、書類を提出してください。」
テレビに映っているAIがなにか言ってる。
「電脳世界?もう導入されたのかー。」
隣でパンを食べているお父さんがなにか言っている。
「うちはどうする?現実世界に残るか、電脳世界に行くか。」
お母さんが言う。
「どっちでもいいぞー。」
「ちょっとお父さん!一生のことなんだから真剣に考えてよ!」
はは、うちはいつもと何も変わらない。世の中が目まぐるしく変わっている今、うちの家族は何も。
「いってきまーす。」
学校へ行く。交差点で友だちと会う。校舎へ入る。また一日が始まる。嫌だな。
「朝ニュースで言っていた通り、電脳世界制度が導入された。今から書類を配るから、現実世界か電脳世界かどちらにするのかよく考えてきて。」
どうしようかな。現実世界で肉体とともに生きるか、肉体を手放して生きるか。あー迷う。電脳世界だとオシャレができなくなるし...悩んでいたら気づいたときには授業が終わっていた。
「やっと学校が終わったね!このあと新しくできたカフェ行こうよ!」
この子は橋本 光桔(はしもと みつき)。私も光桔も名前に花の名前がついている。私は蘭、光桔は、桔梗(キキョウ)をモチーフにしている。だから仲良くなったのかもしれない(笑)。
「いいよ〜」
私はそう答える。カフェへいく。
「いらっしゃいませ~」
「カフェモカ2つくださーい」
私と光桔は席につく。カフェモカが運ばれてくる。
「ねぇ、そういえばさ〜電脳世界制度ができたよね。」
光桔が言った。
「うん。」
「美蘭はどうするの?」
「まだ決めてないな。光桔は?」
「私も決めてない。美蘭が行く方にしようかな。(笑)」
全く。光桔は余裕だ。一生のことだっていうのに。
それから1時間位立つ。
「私、電脳世界に行こうかな。」
光桔がつぶやく。
「えっ?」
「だってさ、電脳世界だったら半永久的に生きられるんだよ。面倒なことはしなくていい。」
「そうだけどさ、もっと考えたほうがいいんじゃない?一生のことだよ?」
「もう決めたの!美蘭も早く決めてね!じゃあね!またいつか!」
はぁ、即断即決の性格が羨ましい。てか、一生会えないかもしれないのに、最後それだけ?悲し。
数日後、光桔は電脳世界へ行った。
「あーあ。光桔いなくなっちゃった。寂しーなー。」
もうクラスの三分の一が電脳世界へ行っている。私も早く決めなくちゃ。
「ただいま」
学校が終わり家へ帰った。あれ?両親の様子がおかしい。
「美蘭。いきなりだけど、電脳世界へ行くことになった。」
「いきなりだね。」
「ごめん。明後日には行くことになると思う。」
「明後日か。それまでにいろいろ準備してるね。」
そして明後日。
「これを頭にかぶって。」
お父さんから渡された。なにか、帽子みたいななにか。鉄でできている。
「いっせーのでかぶろう!じゃあ行くよー!」
お父さんが言った。
「いっせーの!」
帽子をかぶった。あれ、目の前が真っ白になっていく...
「久しぶり!美蘭!」
あれ?光桔?
…ここは、電脳世界?
こんにちは!小説を書いてみました!
初めて書いたので、下手ですが、許してください!
これからは、たまに小説も投稿しようかなーと思います!