──1時間後──
「ん?」
今、飛行機が揺れたのを感じた。私はヘッドホンを外してパソコンを閉じ、カバンにし
まった。
「ん、んんーっ?」
揺れた影響で弟者さんが起きてしまった。
「あれ、ついた?」
……完全に寝ぼけている。
「いや、到着してないですよ?」
また飛行機が揺れた。乱気流でも発生しているのだろうか?
悠長に考えていると、さらに激しく揺れた。
「茉莉花ちゃん助けてー!」
「ちょー!落ちるー!」
「What's going on!?」 訳)何が起きてんの!?
弟者さんは私の袖を引っ張って、助けを求めてくる。
……三人はとても動揺している。
「#$%▲◉!」
「たぁーすけてぇー!」
「やばい、飛行機落ちる落ちる!」
私以外、他の客も含めて全員パニックだった。
何より、弟者さんは弟者語が出てきている。これは相当パニックになっている。
私は席から立ちあがろうとしたが、さらに激しく揺れ、立てなかった。
座面のモニターを見るとスノーノイズが発生していた。
これって……EMP攻撃⁉︎
私がこの真実に辿り着いた瞬間、揺れた衝撃で頭をぶつけ、気絶してしまった。