こんばんは。
その後、お元気なことと存じます
とつぜんですが
現代人の定義ってやつ、知ってますか?
それは「マスク+スマホ」だそうです
実は私、そのどちらも使ってないんです
「みんなと同じ」っていうのが子供の頃から好きじゃなくて
なんか記号みたいじゃないですか?今の世の中
どいつもこいつもうつむいて肘を曲げて
手のひらの上のちっぽけな機器に夢中で
おまけに顔半分は白いもので覆われて
今日もそんな人たち(果たしてそれを人と呼ぶかどうかは別にして)に囲まれ
仕事のため電車で通勤してきました
まず行きの電車
不幸にもノーマスクの私に隣に座られた哀れな男性
急にそわそわし始め、人の顔を何遍もジロジロと見
挙げ句の果てには離れた場所へそそくさと移動し
不服ながらも安心した様子で
再びスマホをいじりはじめました
時折、するどい眼つきで私を睨みつけることも忘れずに
でもおじさん、そこは本当に安全な場所ですか?
見えないウイルスは風に乗ってどこへでも飛んで行くというのに
たった数m離れただけで得られる程度の安心感…
マスクをしていない私はバイキンですか?
コロナ保有者確定ですか?
その根拠はどこにありますか?
今あなたの周りに座っている人たちが
「安全な人々」だという確証は一体どこにありますか?
そしてわたしは、そんなにも「罪人」ですか?
その一部始終は、ちょっぴり滑稽で、そして、ちょっぴり哀しかったです
傘を持っていなかった私は、不意の雨ですっかり濡れてしまいました
なんとなくユーウツな面持ちで、仕事を終え帰路につきました
極力人の少ない各駅停車を選び
衣服が濡れている私は座ることも憚られたので
すみっこに立っていました
近くには、男の人が立っていましたが
私の存在に気づくと、静かに離れて行きました
ふと車内を見渡すと、私以外の人は皆マスクをし
そして皆スマホに視線を向けています
それはちょっとした違和感、というか不思議な光景です
まるで自分が透明人間になったような、そんな奇妙な感覚というか…
スマホを持っていない私は、今これを自宅のパソコンで書いています
今日あった些細なできごとを、決して忘れないために
でも思えばこんなことは、あまりにもありふれた日常の一コマで
昨日のことだったような、あるいは明日のことでもあるような
もしかしたら、来週も、来月も、来年も、とめどなく続く悪夢のような…
気づけば冗長な手紙になってしまいました
そろそろ終わりにします
最後に正直言っていい?
吐き気がするほど今の世の中が嫌い
でもどうして?
それがわからないから苦しい
嫌いは好きの裏返し
そう信じたい
信じたいけど…
じゃあ、また。
元気でいてください。