失敗の記録。生まれてこの方なんの取り柄もない人間でしたが、車が大好きだった私はかつて車の整備学校へ通っていました。しかし、一年目で私は自宅で意識を失いました。病名はてんかん

生まれてこの方なんの取り柄もない人間でしたが、車が大好きだった私は、かつて車の整備学校へ通っていました。二年制と四年制があり、それぞれ取得できる資格が二級、一級と違うのですが、私は四年制の学科へ入学ました。理由としては私は要領が悪いので、少しでも就職を有利にしようと考えたこと、それから何より好きな事に打ち込んだという証拠が欲しかったのです。

しかし、一年目で私は自宅で意識を失いました。病名はてんかん。断続的に倒れるような重い症状ではなかったものの、運転免許が必須のこの業界では大きな足枷です。

そして就職活動の時期になった頃です。
同期の友人も後輩も皆が各々望んだ就職先に内定していく中、私は次々落とされ、面接を拒否されました。先生方もこんなに情けない結果は初めてだったのか、気まずそうに同情してくれた事を覚えています。私は ｢てんかんなのだからしょうがない｣ と、自分に言い聞かせ、周囲には笑い話にして劣等感を誤魔化すことしかできませんでした。

さらに時は経ち、学校を卒業して数ヶ月後、なんとか拾ってくれる職場を見つけた私は整備士として働いていましたが、他の新人と比べても作業は遅い、ミスばかりする、やることなすこと裏目に出る私は呆れられるばかり。
そんな私にも一つだけ誇れるものがありました。それは四年間勉強してきた資格です。資格より実績がものを言う世界だということはわかっていましたが、それでも何をやっても平均以下の私には唯一の心の拠り所でした。最難関の筆記試験は突破し、後は殆どが合格する口述試験の結果を待つばかり。
しかし、そんな中届けられたのは資格の不合格通知でした。

その時の事は、正直よく覚えていません。絶対合格してみせますと大見得切った会社や親にどう報告すればよいのか？出来損ないの私に長々付き合ってくれた先生にはなんと申し開きをすればいいのか？多分そんな事を考えていたと思います。気がつけば私はてんかんの薬を大量服用し、病院のベッドに居ました。

そこからの私は酷いもので、友人や家族を含めた人間と会えない、話ができない、日中人の目が恐ろしくて外に出られない状態で、仕事など到底続けられなくなりました。その日から随分経ちますが、回復の兆しはありません。

私は何なんでしょうか。いい親の下に生まれ、貧乏なわけでもない、学校も行かせてもらった。こんな恵まれた環境で、恩を返すどころか迷惑をかけ尻拭いまでさせ生きている。

今にして思えば、きっと面接で落とされ続けたのはてんかんのせいではなかったのです。試験に落ちること、こんなグズには仕事は務まらないことを見抜いたからこその結果だったのだと思います。

そして一番腹立たしいのはここまで自己分析ができる癖に、毎日死にたい、消えてしまいたいという自分勝手な感情しか湧いてこず、前向きな行動ができない私自身です。どうせ自分には何も出来やしないと決めつけ、迷惑をかけ続けているのですから。

ですが、私はどうしても今までと同じようにやっていけそうもありません。この先どうなるか分かりませんが、どんな形であれ近くけじめを付けようと思います。

ここまで稚拙な文を読んでくださりありがとうございました。私の自己満足ですのでなんの教訓にもならないでしょうが、皆さんは私のようにならない事を切に願っております。