本棚を片付けていたら、「しょうけい館」の冊子が出てきた。
仕事で行った先に、偶然あって、待ち時間があった時に寄ったんだ。
普段は、じいちゃんなんだけど、戦争で行った先に行った場所から海を見たじいちゃんは、私の知っているじいちゃんじゃなかった。
それから、じいちゃんは、ただ、じいちゃんになった訳じゃないことだけ分かって、たまに話す、戦争の話しをちょっとだけ聞いた。
一緒に行った駅の銃の跡を撫でていたじいちゃんのことは、今なら、じいちゃんに寄り添えたとも思う。
じいちゃんを思い出すように立ち寄った、しょうけい館の冊子は、一人で見るのが辛くて本棚に入れた。
じいちゃんには、孫として何も出来なかったけど、じいちゃんは、私に、大人になったら分かることを沢山残してくれた。