恋愛のいざこざでボロボロになった私を心配してくれたのは良いけれど、事情を打ち明けたら、なんだか妙な空気になり、暗に「今夜どう？」的な誘いを受けたり

恋愛のいざこざでボロボロになった私を心配してくれたのは良いけれど、
事情を打ち明けたら、
なんだか妙な空気になり、
暗に「今夜どう？」的な誘いを受けたり、
手を出されかけたり。
どちらも妻子持ち。
心が弱ってる女なら、
簡単にヤラせるだろうとでも？

女友達も似たりよったり。
親身に話を聞いてくれ同情し共感し、
時には本人の私ですら泣いてないのに、
私の話に涙してくれたり。
でも、彼女たちの中で
「この人はカワイソウな人」
「哀れな人」ってレッテル貼られたんだろうな。

以来、どこか上から目線に変わった。
本人たちは私に対して「良かれ」と思うことを善意でしているつもりなのだろうけど。

「あなたなら食べてくれるかと思って」と、失敗した料理をくれたり。

「失敗作だけど材料だけは良いものを使ってるから捨てるのも勿体ないし、あなたなら使ってくれるかと思って」と、見かけが崩れた手作りのものをくれたり。

「あれ、どうやって使ったらいいの？
あんなにたくさんいただいてしまって、
私が持っていても使い方がわからないから、勿体ないし、少しお返ししたほうが良くはない？あなたのほうが必要でしょう？」と聞いたとき、
「いいの、いいの。あんなもの、持ってたって使い道がないんだからいらない」と。

悪気もなく、つい本音が出てしまったんだろうけど。

いらないもののやり場に困ったとき
私が思い浮かんだわけね？
私なら大喜びで受け取るって、
思ったわけね？
お金に困っててひとりで孤独に耐えてる私だから。

（結局、大量にいただいたそれは、私にも使い途はなく、捨てるしかなかった）


「あなたなら」と、こんな人が一人じゃなくて少なくとも2人以上はいるのだから、
流石に私も悩む。


「あなたなら」って、どういう基準で言ってるわけ？

他の人には恥ずかしくて上げられないけど、お金に困ってて心もズタズタで、
一人ぼっちで誰にも頼れない私なら、
さぞありがたがるだろう、
あるいはこんなものでも喜んで食べるor使うだろうとでも？

表面的に、ではあってもコトが善意からなだけにタチが悪い。

本人たちは自分たちの善意の背後にあるものは見ていない。
自らの心にあるものに気づいてすらいない。

善意の背後にあるものは、悪意にも近い。


死ぬほど辛かったとき、
周囲の存在には本当に助けられた。
心から感謝した。
ありがとう、あなたのおかげ、と
感謝をありのままに口にした。

でも、時が経つと、
へりくだった姿勢の私に対して、
少しずつこうしたことが増えてきたの。

そして気がついた。

他人はあくまで他人。

そしてどの他人もみんな程々に善人。
善人だから目の前に苦しんでる人間がいれば、優しくする。慰める。励ます。

でも、程々に平凡でありきたりだから、
へりくだる相手を前に自分が上でもあるかのような錯覚に陥るのか、
だんだん見下した言動を取るようになる。
自分でもそれと気づかずに。


私の最大の失敗は、他人を信じすぎたこと。他人に自分の胸の内を開き過ぎ、
土足で踏み込まれるのを、
自覚なく許してきたこと。

自己肯定感が低すぎる私は、
「こんな私に優しくしてくれる人はみんな素晴らしく良い人」と思ってへりくだりすぎた。

その結果「あなたなら」と、失敗作を押し付けてくる人が増えた。

自分が大切にされてないと感じるお付き合いは、フェアじゃない。

だから、嫌なものは嫌、
違うものは違うと言うようにしたの。

自分を守るために。
自分の正しいプライドと魂を守るために。

そうして今は独り。

この数年来の友達が一人、二人と消えた。
というか、私の方から縁を切った。

他人には自分の心の内も悩みも話すべきではないのだと悟った。

たとえ「友達」であっても。
たとえその時は一緒に泣いたり怒ったりしてくれたとしても。

人は時間の経過と共に、
物事を自分に都合よく歪めていく。
その負荷を相手に負わせる。
自分だけは一向に傷つくことなく。
むしろ善意の真綿にくるまったいい気分で。

ひとりでいたい。

これからはうまく世の中、わたっていかなきゃ。
心は誰にも明かさずに。

人を信じやすく、人の善意を信じやすく、
誰にでも心を許してしまいがちな私にどこまで貫けるか分からないけど。

でも、そうして仮面で生きていかなくては、「友達」と名乗る人々に土足で踏み込まれて、自尊心を踏みにじられ惨めになるだけ。

もうそんな生き方は嫌なんです。