僕には夢があります。
それも一つではなく、沢山。
例えば、小説家になること。
僕は数年前、高校に通っている間小説投稿サイトにいくつかの小説を投稿していました。
僕は小説が好きで、沢山の本を読んでいるうちに自分も小説を書きたいと思うようになりました。
しかし僕は文才があるというわけではなく、読者もぼちぼちいるだけで最終的には完結もせずに大学受験に入ってしまいました。
歌手になることも沢山ある夢のうちの一つです。
元々歌は嫌いじゃなかったのですが、中学生で初めてカラオケに行ってからより歌うことが大好きになりました。
初めは全く歌手になろうとなんて思ってもいませんでした。
自分に自信がないのは元からですが、友達を見ても自分より歌が上手い人なんて山ほどいます。
そんな人たちに勝てると思っていなかったからです。
今思えば自分の気持ちに蓋をしていたのかも知れません。
ただそれでもここ1年ほどで、また自分のなかで歌手になりたいという熱が出てきました。
僕と同じくらいの歳の人が歌手として成功している様子を見ていると、自分もこんな人になりたいと強く思い始めました。
その他にも挙げようと思えば沢山あります。
イラストレーターさんの描くイラストに惹かれてイラストレーターを志したり。
ボカロ曲を聴いて音楽の全てを1から創り出すボカロpになろうとしたり。
あるいは映画やその役者を題材にした漫画やアニメ、映画を観て映画プロデューサーだとか役者になりたいとも思っていましたし、今もその気持ちは薄れていません。
ここまで読めば分かると思いますが、僕はきっと多趣味で器用貧乏なんだと思います。
基本的にやればなんでもできると思って生きてきました。
実際に今もそう思っています。
中高の定期テストでは得意不得意があったとしても基本的に少し勉強すれば上位になれましたし、高校受験では全部合格、大学受験では流石にトップの大学とはいきませんでしたが社会全体からすればそこそこレベルの高い大学に受かることもできました。
今、これを書くと同時に自分について振り返っています。
正直なところ、こんな自分があまり好きじゃない。
それどころか軽く憎いとすら思っています。
特にできないことはなく、やろうと思えばなんでもできる。
なら僕は今まで何をやってきたのか、胸を張って言えることがあるのかといえば、特に思いつくことはありません。
「やる」のではなく「こなす」。
そうして生きてきたのが僕なんだと思います。
このままただ生きているだけでは夢を1つも叶えられずに老いて死ぬ。
だけど、やりたいこと、成し遂げたいことが多すぎて、本当にこれでいいのかがわからない。
数日前にある映画を観ました。
そのなかで、「満たされた人間は満たされているが故に物の見方が浅くなる」「幸福は創造の敵」という言葉がありました。
また、「何か1つの大切なものを手放さないためにその他の全てを切り捨てる」というような表現もありました。
僕にとっては痛いほど刺さる言葉です。
僕はきっと本当の意味での「努力」を知りません。
もしかしたら、きっとまだ誰もしたことがないような努力をすれば、どれだけ夢があったとしてもそれらを全部叶えられるのかもしれません。
親や友達にも「趣味で小説を書いている」とか「ギターを始めた」などと言っていますが、ここに書いてあるような全貌は語っていません。
きっと鼻で笑われるか、軽くあしらわれるだけでしょうから。
それに、きっと僕は辛い現実から目を背けたいだけなのかも知れません。
「やればできる、けどまだやってないからできていないだけ」というように自分に可能性を残していたいのかも知れません。
僕はこれからも毎日このことを悩み続けるでしょう。
どうすればいいかなんて何も分かりません。
ここに書いているのも、もしかしたら自分の逃げ場が欲しいからなのかもしれません。
誰かから優しい応援の言葉をかけてほしいからなのかもしれません。
僕には、何も分かりません。
分かることがあるとすれば、可能性は無限であることと、それに対する時間は有限であること。
僕はこれからどうすればいいんでしょうか?
何が正解なんでしょうか?
答えのない問いについて、いまは自問自答するだけです。
ここまで長い長い文章を読んでくださり、ありがとうございました。