天国がもしあるんだとしたら、その住民は、
多分、僕たちの世界みたいに、お互いを傷つけあってはいないだろうって、そう想像できる。
でも、そんな天国も、住民一人にあることをすれば、天国をたった数日で俺たちの世界と同じレベルに落とすことができると思う。
そのあることとは、その一人の心を「わざと」苦しめること。わざとね。
たった一人をわざと苦しめれば、その人は誰かをわざと苦しめるようになる。
そこから「誰かを苦しめてやる」がどんどん感染していって、天国はすーぐ俺たちと同じ世界になる。
苦しみって、2種類あるんだよね。
幸せになる苦しみと、不幸になる苦しみ。
幸せになる苦しみの原因は、大体は誰のせいでもないこと。
例えば、言語や文化が違うことで生まれた誤解とか、
男女の違いとか、ジェネレーションギャップとか。
そういうのは、解決すると、みんなが幸せになれるよ、
っていうもの。そんな苦しみ。
不幸になる苦しみの原因は、大体は、
心のエネルギーが「盗まれてる」っていう事態。
例えば、別にそうしなくても良いのに、
わざわざ蔑んだり、わざわざ馬鹿にしたり、わざわざ不安にさせてみたり。
相手の心のエネルギーを盗む行為全般。それが、不幸(不幸な苦しみ)のはじまり。
今この世界にいる人は、他人を(もしくは自分自身を)
苦しませないと気が済まない。
そう、「気が済まない」の。
気が済まないって、何かをやられた被害者が言う言葉じゃない?
なぜ気が済まないかって、みんな、本当はただの被害者だったから。
もともと大きかった自分の心が、誰かに盗まれて小さくなっちゃった。
心の取り戻し方なんて、誰も知らない。
じゃあどうしよう。
盗むしかないじゃん、他の人から。
私だってやられたんだもん、やってもいいよね。
それが、この世界。
みんな、被害者なんだ。
みんな最初は、綺麗で美しい心の持ち主だったんだ。
俺たちは、本当は天国の住民と変わらない存在だったんだよ。
でも、なんでこんな世界になってるんだろう。
そう、僕たちから、わざと心のエネルギーを盗んでいる存在がいるよ。
本当は、みんな、その存在を恨むべきなんだけど、
そういう存在って頭良いしバレないようにやるから、
みんな騙されて仲間や家族を傷つけるように仕向けられてるの。
とても巧妙な手口だよ。
君が感じている、世の中や自分に対する絶望感が、
誰か(何か)に仕組まれて感じさせられていることだとしたら、本当の自分を取り戻したくない?
君が真実に気付いて、君と家族と友達が幸せになることを祈って。