「生まれてきてくれてありがとう」
家族でも恋人でもない人に言われた。
当たり前にその言葉を伝えられるあなたがすごいと思った。私はただ身勝手にものを作ってそれに縋っていただけなのにあなたは私が生み出したものに価値を見出してくれて、ただの作り手である私にそんな言葉まで言ってみせた。それはこっちの台詞だよ。
嬉しかった。
私は自分に自信がないから、きっと心の底から自分を認められる日はこないから
人を救うことで、最低な言い方をすると一方的に能力を売って、それに対する人の言葉で自己を保っている、
本当は与えられてる側なのにね。
私は幸いにも絵が描ける。少しだけれど文字も書けることに気づいた。
それで人の心を動かせることに気付いた。
それしかないけどそれだけはあることに気づいた。
最低なので与えられる数字と言葉で自分に価値があると思っている。救われている側なのにおこがましくも自分が作ったものが人のためになると思っている。
ごめんなさい、そしていつもありがとう。
否定しない親、気負いしない友人、私の作品を好きであると言ってくれた人たち、全部受け止めてくれるここの人たち。
こんなにも恵まれているくせに未だに自分を許せないこと、苦しいと思ってしまうことに腹が立つけれど、なんとかあなたたちのおかげでちゃんと生きていけてるよ。
自分を認めてあげられるように頑張ろう。