何年か前から、「インテリ」やら「高学歴」って言葉がよく聞かれるようになった。「インテリ芸人」「高学歴芸能人」といわれる方々や、もしくは有名大学に在籍する学生の方々が、テレビや動画サイトのクイズ番組で活躍したり、勉強方法を教えたり、受験の時期になると受験生への応援メッセージを送ったりする。まあブームのようなものか。
得意なことがあって、様々な分野で活躍するのは素晴らしいことだ。
でも、そもそも「インテリ」って、なんだ?高学歴とは?
高校の勉強を高い水準でこなし有名大学に入学した人がインテリなのか?それとも大学である分野の学問を極め研究者として働いている人がインテリなのか?はたまたそういうものとは関係なく、幅広い知識をもつ人のことなのか?
高学歴とは?有名な大学を卒業した人のことなのか?それとも博士号など高い学位をもつ人のことを指すのか?
定義が曖昧だ。それに人によっても考え方は違うだろう。だから軽々しくインテリや高学歴などという言葉を使うべきではないと思う。
あとは偏差値偏差値って、馬鹿の一つ覚えみたいに偏差値という言葉を連呼して大学を序列化するやつら。そもそも当然ながら試験ごとの母集団で偏差値は変わるものだし、予備校によっても異なるから、「偏差値70の○○大学」のように表現することはできない。そもそも大学ごとに試験が違う、つまり「条件が違う」ので(国立大学であっても二次試験は大学ごとに異なるため)、大学を序列化なんてできないことは明白であろう。
ただや大学や学部によって入学がしやすい、しにくい、というおおざっぱな難易度はやはりあるので、模試などで目安として数値化しているだけ。なので、ある模試での、いくらかの偏差値の違いで大学を序列化することなど到底できるはずはないのだ。そもそも「条件が違う」わけで。
条件が違えば比較はできないし、さらに比較する必要すらないだろう。なのに、有名な大学で学位をとったはずの人たちですら、偏差値偏差値と連呼し大学名でものを語る。これまで何を勉強してきたのですかと問いたい。
そもそも知識や学問というものは、自分のために身につけるべきものであって、それがあれば偉いということにはならないと思う。「自分がやりたいから勉強したんだろ」、みたいな。まして大学名なんかで人をチヤホヤしたり偉そうにしたり、そんなことは学問に対する愚弄といえるのではないか。