久方ぶりの装丁買いです。
先日、『食えなんだら食うな』を読み終える頃、偶々この本を知りました。
タモリさんの番組で企画進行されていた「お寺の掲示板大賞」から誕生したもので、とても興味を引かれました。
お寺のご住職が考え、書かれた言葉の数々に、デジタルが当たり前のこの時代、改めて一筆一筆に込められた“想い”を感じます。
人生が行き詰まるのではない
自分の思いが行き詰まるのだ
真宗大谷派の僧侶、安田理深師の言葉です。師のエピソードで、自宅が隣家の延焼により火事にあわれた時、重要な蔵書がすべて焼けてしまったそうです。
普通の人なら崩れ落ちてしまう衝撃に、師は…
「“焼かれた”のでもない。“焼いた”のでもない。ただ“焼けた”と。
そうすると事実を事実のまま受けていけるのではないか。
自も他も損なわんで済む。こんなことを今度の火事で学びました」
もう…、25年も過ぎたというのに、未だに心の底でくすぶり続ける私への言葉の様にも思えました。
そして、パナソニック創業者の松下幸之助さんの言葉。
いくつになってもわからないのが人生というものである。世の中というものである。それなら手さぐりで歩むほか道はあるまい。
わからない人生を、わかったようなつもりで歩むことほど危険なことはない。
私もまだまだ、これからです。