今の自分のペースで、本を読んでます。
読書が趣味とはいえ、文学など、硬いものにはとんと興味がなく、好きなものを好きなように読んできました。
鬱になったあたりから、殆ど読む気が失くなり、昔の自分では考えられない程、大量の蔵書を処分してしまうくらい、気持ちが荒んでました。
本は私にとって、掛け替えのない財産だと思っていたのに……。
今頃になって、ふと、あの本を読みたくなり、僅かとなった“積ん読エリア”を探しては、処分したことに気づき、肩を落とすことがあります。
後悔先に立たず…です。
でも、私の“少年期” “青年期” “壮年期” “中年期” と、各々の時に出会った座右の書は書棚にあり、少しずつ落ち着きを取り戻せた今、また紐解いてみたくなりました。
近頃はとても大切なことを考えさせてくれる、数々の漫画作品との出会いに恵まれてます。
また新たに、
『僕の妻は発達障害』(ナナトエリ·亀山聡 新潮社)
を読み始めました。
パニック障害、そして鬱を経験してようやく気づいたことは、精神を病んでも、驚く程周りの理解が得られないこと。
家族なのに……
家族だからこそ、せめて分かってほしかった。
しかし、目の前でパニックを起こさないかぎり、至って普通の状態では、どれだけ説明しても受け入れてもらえなかったのです。
…ですが、その経験があったからこそ、これらの作品に引かれ、私なりに理解しようという気構えになれたのです。
この世は危険なところだ。
悪いことをする人がいるためではなく、それを見ながら、何もしない人がいるためだ。
アインシュタインの言葉を、改めて胸に刻みつけ、私は私なりに。
人生半ばを過ぎていますが、心の休養期間をきっかけに、3年ほど前から読書の楽しさに出会いました。
はじめは些細な事でも心が乱れる状態だったため、とにかく柔らかくて優しい内容のものや、心の専門書が多かったのですが、少しずつ読めるジャンルが増えてきて、今では楽しんで選べるようになりました。
少年期からの蔵書たちをお持ちなのは、すごく素敵ですね。
私は読んでも次の本を読むとすっかり内容を忘れてしまうので、積み重なっている感はないのですが、読んだときに感じたことや、読むことによって広がったものは、私の中に残っているように感じて、既読の本には愛着があります。
なので、少年期からいろいろな気持ちをもちながら読書なさっていた歴史が、羨ましくもあります。
本たちとの懐かしの再会が、あなたのお気持ちに安らぎと新鮮な発見をもたらしますように。