私ができたとき、両親は喜ばなかったんじゃないかと。ふと思った。
妊娠がわかった時の困った顔が見えた。
もちろん嬉しさもあったと思う。
それでも困ってしまったんだろうなと思った。
きっかけはあった。
母の机だ。
缶に入ったペンやお化粧品日常の必要な物を置いている小さな母の部屋だ。
それとあるのは、父の写真と弟の写真。
私のうさぎの大きなぬいぐるみと映ってる弟の写真。
悲しかった。 知ってたんだけどね、弟の方が大切だって。でも大丈夫、知ってた。
面と向かって体験するとつらかった。
つらかった、かった。過去形。
すぐに切り替えて感情の無いお人形になれた。
もう大丈夫。
夫に話したら、「最初の子供の子育てはとっても大変で写真撮る時間ないみたいだよ、うちのねーちゃんもそうだったよ。」とかばってくれた。
本当に優しい人だなと思った。
でもさ、大変でも、なんでも、愛おしかったら写真撮るよね?わかってるんだよ、そんなこと。
悲しいよ。幼い私はどうしたら良かったの?
言ってくれたら良かったのに。
優しくて可愛くていい子が欲しいんだよって。
そしたら演じられる。
バカだからわからないから。
子供に戻ってやり直せたらいいのにな。
あなたたちの理想の子供を演じられるのに。
もう大人なのに、死にたいな。
死なないけど、泣きたいな。
泣きたいのに、泣けないや…