碧海視点
は…?終わりにするってどういうことだ?なんとなく分かっている。分かっているけど…
茜『終わりにするって、死ぬってこと?』
おお、茜直接聞いたか…。まあありがたいわ。
萌『そそー!自分、もう生きるの流石にしんどいから、一緒に死んでほしいって思って!』
萌希も何でそんなテンションなん?怖いわ…。
碧「えーと、『とりま通話しよ』っと…」
そのまま三人で通話を始める。
萌「やっぱさー、二人にしか分かってもらえないと思ってるわけよ。」
いいニュースを伝えているかのような口調で話す萌希。でも、
碧「だからといって巻き添えにするなよ…。」
本音だ。なぜ俺等まで?信頼されてるのは嬉しいけど、でもわがままだなあ…。
萌「茜は〜?」
茜「…あのね、僕ももう疲れた。萌に同意かな」
茜まで…。
茜「あのね、でも僕弟や妹が心配なの。どうしようかな」
そこから、茜はいわゆる「ヤングケアラー」であることを吐露した。
茜「だからね、無責任には死ねないんだ。」
萌「それは茜が背負う責任じゃない!叔父さんに世話頼むから、したいようにしなよ!」
…ほんとにそうだ。茜は優しすぎる。
茜「じゃあ、僕も死のうかな…もうなんか疲れたみたい」
萌「オッケー!じゃ、最後は碧海!どする〜?」
俺は思い出す。裏切った彼奴等を。地獄のような日々を。こんな世界でやりたいことなんてなにもない。
碧「…俺も、終わりにする。」
その言葉を口に出したとき、心がスカッとする快感を覚えた。
萌「オッケー!約束ね!」
無邪気に萌希は言った。