私はよく見る夢がある。
よく見ると言っても内容は全然違う。
何と言うか、その夢の本質というか、核心にあるものがきっと同じなんだろうなっていう夢。
それは例えば
クラスのみんなが真剣な顔で忙しそうにしている。
なにをやっているのか聞いても答えてくれない。
どうやら、冒険に行く準備をしているらしい。
どこへ行くの、ねえ、話しかけても答えてくれない。
それどころかどんどん私の知らないうちに冒険は進んでいく。
私は疎外感を覚える。
その夢の特徴的なところは、彼らには私が見えていないということ。
別に無視されているわけではなく、また、私が透明人間になったわけでもなく、何と言うか、眼中にないのだ。私はまるで背景になったみたいな。
まあ、感覚的には、どっちかというと、透明人間のほうが近いか。
またあるときはとあるステージ。
小学生の時から仲のいい友人がステージでなにか発表をしている(バイオリンだったか、ピアノだったか忘れた)
それは観客も沢山いる大舞台できっと彼女にとってとても大事なステージ。
そして、発表を終え、ステージを降りてこちらへ走ってくる。
そして抱きつく。しかし抱きついたのは私ではなく、私の隣に一緒にいた私のもう一人の友人。
観客から拍手が起こる。人生をかけたステージを終え、その感動を分かち合う、友との熱い抱擁。そう、きっとこれは感動のフィナーレだ。
そして、その場に取り残される私。
今考えれば笑ってしまう。
私もその抱擁に加わろうと腕を大きく広げて彼女らを覆うようにして抱きついたのだ。
それでも彼女たちに私は見えていない。一人の友人が抱いているのはもう一人の友人だし、もう一人の友人が抱いているのはその友人。
私はその感動のフィナーレにはいない。
またしても私は疎外感を覚える。
分かるかな、全く違うような夢だけど、決まって私が感じる、夢にしては鮮明な感情が、全く同じで。
何も知らない、蚊帳の外にいるような疎外感、何とかして私も加わりたいという焦燥感、まるで物語の主人公みたいな彼らに対する劣等感、まるでそこらへんの背景になったみたいな侮辱感
何より夢から醒めて私は、またこれか、と思うんだ。
どうして、自分の夢なのに、私が主人公になれない。
それどころか、登場人物の一人にすらなれない。
ただ彼らの物語が通り過ぎていくのを見る。
たかが夢だけど、なかなか最悪な夢だよ。
まあ、だからどうって話なんだけどね。
別にそこまで私だって日々を見送るような生活をしているわけじゃないんだよ。
つまり、その夢が何かを表すとすればそこまで私は透明人間じゃないってこと。少なくとも、前よりは。
でも、夢って深層心理だとか、こう、無意識下の何かから来たりするから、たまに色々考えるんだ。
もしかしたら、私が1番怖い状況って、これなのかもしれないとか。
全部私が抱いてる感情と夢をこじつけているだけかもしれないけど。
あと、だから私はゲームが好きなのかなーとか。
ゲームって、アニメとか、漫画よりも、自分が主人公と一体化してるというか、1番主人公に近づける気がしない?何せ操作するわけだし。
またあの夢を見ないといいな。
そろそろ飽きてきたから、この辺で終わろうかな。
ここまで読んでくれる人がいるかは分からないけど、読んでくれてありがとうね。