ママがね、泣いてたの。
今日家に帰ってきたママに
コーヒーを出そうとしたら、
ママが、スマホの画面を見ながら
泣いてた。
僕は、喧嘩でもしたのかと思って
どうしたの?大丈夫?って
聞いたの。
そうしたらママは黙ったまま
僕にスマホの画面を見せてきた。
そこには、虐待を受けて育った人
のお話が綴られてた。
ママは、それを読んで、
可哀想に。殴られたり蹴られたり
されて可哀想に。って。
そんな酷い事をできる親が
信じられないって。
僕は本当にびっくりした。
ママも同じ様な事をしてきたのに
どうやって、その心情に至った
のかが不思議で仕方がない。
そこで僕は、ママにあるお話をした。
空想の友達をつくって、
僕がママにされてきた事を、
空想上の友達が、親にされてきた事
として、ママに言ってみた。
そのお話をママは、
珍しく静かに聞いてた。
自分がしてきた事に気がついて
欲しいと思ってたの。
ママは話を聞いてこう言った。
その親は最低だ。人として駄目。
同じ事をされてみればいいのに。
警察に行くべきだ。
その親がした事は犯罪になる。
僕のその友達が可哀想で悲しい。
ママはそう言った。
僕を蔑ん出みたその目に
涙を浮かべて、
ついこの前まで僕を殴ってた
その右手で口元を押さえて、
ついこの前まで僕を蹴ってた
その脚を左手で抱えて、
ずっと僕を罵り続けたその口で
そう言った。
つまりママは、自分を客観的に
見られれば、極一般的なそういう
思考回路を辿れるみたい。
僕は、がっかりした。
別にママが自分がした事だと
気付いて謝って欲しかった
訳じゃない。
だけど、薄々でも良いから
気付いてほしかったの。
そんなのじゃ気づいてなんて
貰えないのは当たり前かな。
どうすればママは
自分の罪の重さを
自覚するんだろう…?
もう、呆れちゃうよ。
本当に、自分を客観視出来ないんだね,,,。
これは虐待に限らず世間で生きていく上でも重大な問題だ,,,。
えーっと,,,もう暴力を受けることは無いだろうけど、もし仮にまた虐待を受けたときは録画とかでその姿見せてあげても良いかもしれないね。
自分のやってる現場を見れば流石に自覚はすると思うけど,,,。
まぁ、でもきっともう暴力は受けないだろうし、当分は気にしなくていいよ。