数日前に言われた。
自分の心臓をえぐって
涙腺を破壊する言葉。
夢から現実に戻される言葉。
「つきあうことにしたー。」
普通に言うなよ。
そんな当たり前のように
言わないで欲しかったよ…
言ってもらえないのも
ちょっとあれだけど、
所詮自分は女で君も女。
うん。
わかってた。
それでも夢を見ずには
いられなかったんだよ。
だって…なんで。
そんな……。
そんな…………。
… あぁそうか。
今までのあなたへの時間は、
哀しみは、
苦しみは、
痛みは、
想いは、
愛おしいという感情は…………
さぁ、泣きましょう。
体中の水分を
全て全て涙に変えましょう。
普段何があっても泣かない
自分だけれど、
こんな時くらいはさ、
思いっきり思いっきり、
泣いてもいいよね。
大丈夫、大丈夫。
誰にもわからないように
誰にも悟られないように
声を殺して真夜中に
泣くから心配無い。
大丈夫、大丈夫。
大丈夫、大丈夫。
あぁ…
君が好きだった。
君を愛していました。
君のための自分だった。
今でも気持ちは変わらない。
君が好き。
君を愛している。
君のために生きていたい。
痛い。
痛い。
痛い。
痛い。
痛い。
痛い。
痛いよ。
居たいんだよ。
君のそばに居たいんだ。
ずっとずっとずっとずーっと
君の隣で笑っていたい。
君の隣で君の横顔を
眺めていたい。
正面は、仕方が無いから
譲ってやる。
手を差し伸ばして導く
正面じゃなくてもいい。
道が同じじゃなくてもいい。
隣にある道でいいんだ。
君を支えられる隣でいい。
ただ、ただ本当に、
本当にあなたの隣に居たいんだ。
だから自分は嘘をつく。
君の隣にずっといたいから。
想いを告げて君を困らせて
哀しませてもう金輪際
会わないなんて人生を
送りたくはないから。
君がこの先結婚して、
君と好きな人との子どもができて、
君が自分に相談をする。
君が自分に愚痴を言う。
君と自分が隣同士で笑う。
君と自分が隣に居る。
それでいい…
好きという、愛という形を
嘘で変える。
大丈夫、大丈夫。
自分になら出来るはず。
大丈夫、大丈夫。
嘘をつき続けられるはず。
大丈夫、大丈夫。
困らせたくないだろ?
大丈夫、大丈夫。
会えなくなるなんて嫌だろ?
大丈夫、大丈夫。
大丈夫、大丈夫。
大丈夫、大丈夫。
涙が枯れる前に早く早く
嘘で塗り固めて、
早く早く一生続く
君への恋を
終わらせて。
ゆず