今年の春 高校を卒業しました。
親友でもない、同じグループでつるんでるわけでもない、でもたまに遊ぶクラスメイトに、叶わない恋をしていました。
大好きな友達と別れて違う進路に進むのは辛かったけど、それ以上に好きな人ともう殆ど会えなくなるのが辛かった。
私たちは親友じゃない。それぞれ仲のいい友達がいる。私は大学に行かないし、彼女は大学生になる。きっともう会えない、連絡をすれば会ってくれると思うけど、私も彼女も互いに、そんなに積極的に出かけるタイプじゃない。
本当に好きでした。
人生ではじめての、そしていちばんの恋でした。
甘酸っぱくなんてない、今ではただ辛いだけ。
忘れることなんてできない。あの頃は楽しかった。彼女と少しでも喋りたいから、好きでもないものに手を出して、共通の趣味をつくった。
卒業式の数日前、好きな人を含めた数人でお泊りをした。楽しかった。ベッドが二つしかない部屋だったから、明け方になって同じ布団で寝た。私は恥ずかしくて、1時間も寝られなかった。ベッドの端で落ちそうになりながら、必死に眠ろうとした。
卒業式の前日は海に行った。JK最後の夜に海が見たいなんて、そんなロマンティックな考えは私にはなかったけど、私の友達が行きたがってたし、好きな人も行きたがってたからついて行った。
2人になることはなかった。
夕日が沈むお台場の海を、みんなで見つめた。
ただただ虚しかった。
明日に迫る別れを、考えたくなかった。
お台場の海は狭くて、高層ビルが夜空に並んでて、とても綺麗だった。
卒業式で、勇気を出してツーショットを撮った。
まだまともに見れない。
その夜、クラス会の後、親友の子と帰ろうとする好きな人に、一緒に帰ろうと声をかけた。
駅でその子の親友と別れた後、2人で電車に乗った。
なんの話をしたかなんて覚えてない。
これが最後かと思うと、泣きたくなった。
乗り換えの駅で外に出て、プリクラを撮った。
一枚だけ、ずっとお財布に入れてる。
その駅で別れる時、別れたくないやってふざけたように言いながら、私は少しだけ泣いた。
彼女は困った顔をしてた。ごめんね
私は泣上戸だし、卒業が悲しくて泣いてるんだと思ってたのかな。
ちがうんだよ、あなたと別れたくなくて泣いてたんだよ。
卒業しても会おうねって言ってくれた。
その優しさがなによりも嬉しくて、なによりも辛かった。
突き放して欲しかった。
卒業式から一ヶ月がたった。
少しだけ、すれ違うだけのような短い時間だけ、彼女に会った。
きっと新しい環境で、新しい友達をつくって、高校時代のただのクラスメイトなんか、どうでもいいんだろうな。
大学生になれなくて日々勉強漬けのわたしには、今でもあなたしかいないのに。
独り善がりで寂しくなって、毎晩泣いて、毎晩彼女が夢に出てくるから、悲しくなって予備校に通う。
早く忘れたい
ただのクラスメイトなのに、こんな気持ちを持ってごめんなさい
好きになってごめんなさい
私の知らないところで幸せになってね
