中学時代の友人が世界からいなくなって、二ヶ月と少し。
まさかあの子が、という言葉はテレビドラマとかなんかで使い古されたような言葉だけれど。その通りだった。自殺するような人だとは知る由もなかった。
自殺、といっても遺書は残されていないので、おそらく事故として処理されたのだろう。その子の葬式でその子のお母さんが、首吊りに使ったタオルの結び方は、検索して真っ先に出てくる結び方です、と淡々と話していた姿が妙に印象に残っている。
その子がいなくなる三日前、私は十七歳になった。いなくなってから一月と少し経って、共通の友達が十七歳になった。でもその子は永遠に十六歳のままで、同じ時を共有することはできない。
心にぽっかり穴が空いたような、もよく聞く台詞だけどその通りだ。なんでもないように振舞っているけど空いた穴から空気が通る音が聞こえる気がするんだ。
……どうして。なんで。元気に思ってくれてたんだったら、LINEしてくれればよかったのに。最近さあ、って喋ってくれれば話なんていくらでも聞いたし、だって私たち、超絶信頼関係、って言ってたじゃん。
私はあなたにとって一番の友達だと思ってたのに。つらい。なんで。