あなたに出会ったのは二年と五ヶ月前の日のことだった。初めて会った日あなたは私の緊張を解そうとしたのか、私に

あなたに出会ったのは二年と五ヶ月前の日のことだった。
初めて会った日、あなたは私の緊張を解そうとしたのか、私に「字がお綺麗ですね。」と言ってくださった。
そして、私はあなたに安心感を抱いた。

その日からあなたに会うたびに、私はあなたに会うのが楽しみになっていった。

あなたは年下の私にも敬語をつかい、いつも優しく接してくださった。

そしてあなたは私の肩をよく触ってくださった。
体調が悪いときにも、肩に手を添えて、心配してくださった。
最初は驚いたけど、その行為がとても嬉しいものだと私は感じるようになった。

私はだんだんあなたのことが気になるようになっていった。

あなたは年齢を私に教えてくださらなかった。
ある時、「おいくつなのですか？」と遊び心で聞いたら「教えません。」と言って、微笑んで、あなたは私の目を見た。
私たちはほんの数秒間、見つめあった。

この時、私たちだけがいるような感覚に陥ったのを私はよく覚えている。
私は、あなたにのまれたようだった。

私はその後、あなたのそばにいつもいることができなくなった。
違う方のそばにいることになったけど、やっぱりあなたが気になった。

あなたに会えるときがあれば、理由を作り、あなたのいるところへ行き、あなたと同じ場所で同じ時間を過ごした。

あなたは変わらなかった。

あなたは、私を心配してくださる。
あなたは、私をからかって笑わせる。
ボディータッチも時々する。
最近では、私からもする。

今のほうが、距離が近かった時よりも仲が深まった上に、色々話すようになった。

私は、自分に全く自信が持てない。
臆病で、言いたいことが言えない。
その上、顔は人前に晒せるものではない。
今まで下ばかり向いてきた。

でも、あなたは私を受け入れてくださった。

あなたに奥さんがいらっしゃるという話は聞かない。
指輪もしていない。

あなたはもしかして、私のことを娘のように思っているのかも知れない。
でも、あなたに言いたい。

あなたは私にとってずっといてほしい人です。
私は何があろうとも、あなたという方をこれからも、ずっと、決して忘れません。

あなたに会うことができて、ほんとうに嬉しく思います。

あと一年もすれば、私はここを去らなければなりません。
あなたとは今のように会えなくなります。

一年後、笑顔で別れられるよう、あと一年、よろしくお願いいたします。

年齢を知らない大切なあなたへ。