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体の性別と心の性別・恋愛感情をもつ性別の不安定感

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「私、〇〇君のこと好きなんだ。」
少し大きくなるとそんな話が話題に上がる。
周りはみんな黄色い悲鳴をあげ、共感したように顔を赤らめる。
そんな中、私だけ「好き」がわからなかった。

私は女性だ。
だが私は男性に魅力を感じない。どちらかというと女性に魅力を感じる。
綺麗な人だなぁとは思うし、近づきたいなと思う。
と言ってもそれが恋愛的な「好き」かと問われたら迷ってしまう。
目で追ってしまうが、「付き合いたい」ではない。
尊敬や友人としての「好き」なのだと思う。
私は「好き」がわからない。

お風呂で自分の体を見て不思議になる。
なぜこんな形なのだろうか。こんなものいらないのに。とたまに考える。
でも、男性になりたいわけではない。
女性らしい格好も男性らしい格好も好き。
ワンピースを着て可愛いメイクをしている私は私の中にいる。
男性の服を着て髪を短くしている私も確かに私の中にいる。

一人称は「私」でも「俺」でも違和感がない。
どっちでもしっくりくる。でも使うのは「私」だ。

母に「あなた、女性が好きなの?…別にいいけど」と問われたことがある。
別に良さそうでは全然なかった。だから男性が好きだと返してしまった。
ドラマを見てても男性をかっこいいと口にするように気をつけた。
本当は女性も綺麗だと言いたかった。

変な娘と思われたくなかった。

考えれば考えるほど自分がわからなくなる。
男性なのか女性なのか曖昧になって自分が型にはまらなくなる。

自分でもわからないほど物事に執着がないと思う。
自分ごとながらいつかどこかへ行ってしまうのではないかと恐ろしくなる。

友人に相談したかった。自分はどちらか示して欲しかった。
でも、話したら本当に自分が自分ではなくなりそうで怖い。

自分のような人をどのように分類するかも知っている。
でもそれを認めたら本当に曖昧で消えてしまいそうで怖い。

だからもうちょっとだけ悩み続けます。

229062通目の宛名のないメール
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お返事が届いています

ななしさん

自分が望まない「分類」に無理をして
自分を当てはめる必要はないと思います。

また、たとえ何が好きで何をしたいのか、
自分を何か具体的な言葉で
言い表せるかどうかは関係なく、
あなたはあなたであり、
私は私です。

どうしても、「分類」から逃れられない
社会的な場面はあるかと思いますが、
少なくとも自分の中だけでも、
一度こうしたものから
離れてみるのはありだと思います。

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