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小説「相乗り夜汽車は何処へ行く」星影編 第一項

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何時の間にか、夜汽車は上り坂を走っていました。
斜面には蜜柑の木がずらりと並び、其処らに甘い香りを漂わせておりました。
「蜜柑食べたいなぁ。」
思わずそう呟きましたら、椅子の陰から少年が体を出しました。
「お兄ちゃん、蜜柑欲しいの。」
「ああ、聞こえていたのか。木が並んでいるのを見て、ついね。」
すると少年は手に持っていた包みを広げ、拳より一回り大きいほどの蜜柑を取って渡しました。
「あげる。きっと美味しいよ。」
「ありがとう。」
少年をよく見ますと、着ている服は所々ほつれ、体にはくっきりとした痣が浮かんでおりました。
蜜柑を剥いて口に入れると、それはそれは美味しく、口いっぱいに甘みが広がり鼻に抜けました。
「折角なら、一緒に旅するかい。」
「それでは、お隣失礼致します。」

外では、鷺が群れをなして飛んでおりました。
夜空の星達が、まるで鷺の足跡代わりに見え、とても美しい景色でした。
「僕、鳥になりたいなぁ。」
不意に少年が言いました。
「それは何故だい。」
「だって、鳥になれば何処へでも行けるだろう。僕は逃げたいんだ。」
するとぱっと幻灯が広がり、揺らぎを見せました。
「僕の人生、乗りますか。」
「ああ。」
幻灯は二人を飲み込み、広く狭い世界を創り上げました。

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