何時の間にか、夜汽車は上り坂を走っていました。
斜面には蜜柑の木がずらりと並び、其処らに甘い香りを漂わせておりました。
「蜜柑食べたいなぁ。」
思わずそう呟きましたら、椅子の陰から少年が体を出しました。
「お兄ちゃん、蜜柑欲しいの。」
「ああ、聞こえていたのか。木が並んでいるのを見て、ついね。」
すると少年は手に持っていた包みを広げ、拳より一回り大きいほどの蜜柑を取って渡しました。
「あげる。きっと美味しいよ。」
「ありがとう。」
少年をよく見ますと、着ている服は所々ほつれ、体にはくっきりとした痣が浮かんでおりました。
蜜柑を剥いて口に入れると、それはそれは美味しく、口いっぱいに甘みが広がり鼻に抜けました。
「折角なら、一緒に旅するかい。」
「それでは、お隣失礼致します。」
外では、鷺が群れをなして飛んでおりました。
夜空の星達が、まるで鷺の足跡代わりに見え、とても美しい景色でした。
「僕、鳥になりたいなぁ。」
不意に少年が言いました。
「それは何故だい。」
「だって、鳥になれば何処へでも行けるだろう。僕は逃げたいんだ。」
するとぱっと幻灯が広がり、揺らぎを見せました。
「僕の人生、乗りますか。」
「ああ。」
幻灯は二人を飲み込み、広く狭い世界を創り上げました。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください
nanaha.
彩紗さんへ
お返事ありがとうございます!
今回の作品は、景色の描写に力を入れているので、お褒めいただけて何よりです✨️
みかん美味しいですよね!
父が実家が和歌山なので、みかん好きなんです(*´ω`*)
本当は、痣とかが見えないよう少年が工夫している、とかのほうがリアルかとも思ったんですけど…。
書きやすさから表面に出してみました😌
僕も飛べたら良いなって思うことあります🦅
もっとに自由になれるのかなとか思いますよね💦
逃げたいっていうのは、僕ともリンクするところがあるのかもしれないです。
僕も本は紙一択です!
めくる感覚とか質感とか、紙じゃなきゃ味わえない感覚ってありますよね📖
この後も続きますので、読んでくださると嬉しいです!
彩紗··
上り坂があるんだ
いつか、下り坂の場面も出てくるかもしれないね(*˙˘˙*)ஐ
見えてるのは、みかん畑みたいな感じかな
それともみかん並木かな
星空の中に木があるって、ファンタジックだね
星だけじゃなくて、景色が見えるのいいなぁ
「口いっぱいに甘みが広がり鼻に抜けました」
っていうところ読んだら、めっちゃみかん食べたくなった🍊
みずみずしくて甘酸っぱい、みかんの味が浮かんだよ
…それにしても、かなり訳ありな雰囲気の少年
今の段階で心配になるね
少年にとって、すごく貴重なみかんだったんじゃない?
自分で食べずにあげちゃって大丈夫かな
鳥の群れが出てきた
木があって鳥が飛んでて…
星芒が走ってるのは、普通の夜空じゃないんだね
(今頃気づいたのか、って感じ?笑)
鳥になりたいっていう気持ちは、ちょっとだけわかる
私も、たまに鳥になって飛んでみたい
基本的には人間でいたいけど
少年は逃げたいんだ
この少年の人生、見てみたいな
苹果、銀河鉄道の夜に出てきた?💦
私、読み方わからなくて読み飛ばしたんだな(՞- -՞)💬
こういう時にスマホ便利だけど、やっぱり私は紙の本が好き
「インスパイアを集めて書く」って、想像できなかった視点だなぁ
どうなって行くのか、すごい楽しみ!
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください