社会に出ようとすると、あなたはどんな人生を送りたいですか?どうやって幸福な人生を実現しますか?ってよく聞かれるじゃない?
でも、なんで幸福にならないといけないのかな、自分の人生って本当にそんな大事なのかなって最近思うの。
だって今日こねたキャベツハンバーグのひき肉になった豚も、なんか嫌だったからぱんっって叩き殺したコバエも、みんな彼らの生があったわけでしょう?
でも、彼らは自分の生が良いとか悪いとか考えてなかった。ただ生まれて、ただ死んでいっただけ。
人間とけだものの命は違うって人は言うかもしれない。
でも、一度のうみその外へはみ出してみたら?
人間の命だけ絶対に貴重なんだって世界が保証してくれたの?
どこで?
いつ?
2011年3月11日、祖母の街を呑んでいった、あの真っ黒なうねり。
あのうねりはヒトだけよけてくれた?
ヒトも豚もハエも、近代人が始めた観念のままごとの外ではみんな同じ。波の前の塵より小さい、刹那の命、ただある命。
だから私、どうしてなんでもかんでも自分の思い通りにならなきゃいけないの?って、すごく不思議に思ってしまう。
私の心臓に止まれって命令したら、私の鼓動は止まるの?老いたくないって必死に体を弄りまわしたら、時を遡れるの?
ほとんどのことは思い通りになんかできない。
だけどそれが、何か問題なの?
自由であろうとすればするほど、自由が心に枷を嵌める。思い通りにしようとすればするほど、渇望と苦しみが溢れ出して止まらない。
思い通りにならないのなら、思い通りにならなければいい。
怯えも痛みも怒りも苦しみも何もかも、全部ぜんぶ抱きしめて生き抜いてやる。
ねえ、あなたたちの好きな型抜きでくり抜いた永久不変デジタルシンボルの私ってこの世界のどこにいるの?
腐敗に向かって歩き続けるにく。そのひふのした今ちは跳ねてる。
人生の勝ち負けや優劣なんか心底どうでもいい。
グラニュー糖みたいな幸せなんていらない。
私の欲望はたった一つ。
俺のにく、俺のぞうきをいまうごめかすなにもかも悉く。
わかったようでなにもわからないこの世界を裂いて啜って貪って味わいつくしてやる。
息できなくなるまで。
それだけ。
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