先月、義実家の犬が老衰で亡くなった。
私は、義父がお気に入りだ、といっていたワンちゃんの写真を元に、仕事終わりの夕方、バタバタと急遽その写真のワンちゃんを写真大の色鉛筆のイラストにしたのちフレームを買いに走り、その夜にお別れ会に持って行った。
義父母は驚いて、喜んでいた。これを飾る、といってくれた。
義弟でさえ、感嘆していた。
が、一人、黙って微妙な表情をしていた者がいた。義妹であった。
多少、義妹の表情は気になったが、それよりも、まるで眠っているだけのような義実家の犬に私は寄り添い、別れを惜しんだ。
そして昨日。
1ヶ月ぶりに義実家に行って、ワンちゃんのお骨にお線香を、あげた。
お骨のまわりには写真が、たくさん飾ってあったのだが、私が渡したイラストは奥の隅の方に追いやられていた。一番奥の、一番隅の一枚のフォトフレームの、「支え」として、私があげたイラストは使われていたのだ。
リビングの、テーブルの上には、義妹の私物である、ワンちゃんの写真がたくさん詰まったアルバムがどんとおいてあった。
(ま、そうだよな。義実家における私の扱いなど、所詮こんな程度だよな)
そんなことを考え、義実家を後にした。
義妹が私のイラストを、写真の支えにしたかどうかはわからない。義母も、人の気持ちがわからない人なので、平気でそういうことをやりそうだ。
今度義実家に行ったときも、私のイラストが、支えとして使われていたら、
「あら、私のイラスト、場所を取るので、持って帰りますね」
と、言ってもいいんだよ、と、とある人にアドバイスされた。
(そんな選択肢が、あるんだ…!)と、目から鱗が落ちた瞬間だった。
私も、強く、図々しくならなければね。
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