昔は、自分に自信があった。
幼稚園の夢はファッションモデルだった。
フリルとかキラキラのビーズとかリボンが付いてる可愛い服が好きだった。
兄が中学受験をしたのを見て、私も同じ中学を受験した。
『お兄ちゃんが行ったから』という理由を親には伝えた。
でも、本当は友達を全部やり直したかった。
小学生の時に薄々気が付き始めた。
自分は、嫌われてる。
自意識過剰なのかも知れないけど、私は可愛い服が好きな割には容姿は不細工で、声は高くてぶりっ子ぽかった。
運動も苦手だった。
友達は少しいたけれど、なんとなく距離があった。
みんなが、嘘みたいな笑顔で可愛いとか言っているのが信じられなくなった。
一度、すごく傷ついたことがあった。
『〇〇(私の名前)ってドジよな〜ww』
きっと、その子は本心でぽろっと言ったんだと思う。
だけど、その当時の私にはすごく痛くて重い言葉だった。
その頃から、私は自分の自信を無くしていった。
可愛い服を着なくなった。着る服は黒、白、グレー、紺 にした。
スカートじゃなくてズボンを履くようにした。
目立たないようにコソコソ生きた。
人前が苦手になった。
写真を撮るのが嫌いになった。
自分のことが大嫌いになった。
中学受験に受かった。
生憎、その中学校に同じ小学校の人が15人くらい行くことになった。
入学式の日にすごく安心した。
知ってる顔は同じ小学校か同じ塾かだったけど、ほとんど居なかった。
一年では静かに過ごそうと思っていたけれど、趣味が合う同性の友達が出来た。
心の壁はあったけれど、仲良くなれた。
デートと称して映画を見に行ったりした。楽しかった。
その頃に、もう一人仲良くなった子がいた。
その子は思ったことをスッと言ってしまってクラスで少し浮いてしまっていた子だ。
家の方面が同じで、一緒に登下校していた。
一度聞いてみたことがあった。
「ねぇ、私って友達?私のこと好き?」
「ううん友達じゃない。それに〇〇のことは嫌いよりの普通かな」
安心してしまった自分がいた。
本音を言ってくれたのが嬉しかった。
その子とはいっぱい喧嘩をした。
けど、仲直りはその日中に終わった。
きっと、心が楽だった。
二年生になった。
40人クラスに、同じ小学校の人が5人いた。
映画を観に行った友達も、素直すぎる友達も、違うクラスだった。
素直すぎる友達とは、登下校で関係を保てた。
映画を観に行った友達と、どんどん疎遠になった。
隣のクラスに入る勇気がなかった。
扉から入るだけなのに。
視線がこっちを向いている気がして怖かった。
いざ、辿り着いても、言葉が出てこなくて困ってしまった。
面白い話出来なかったらどうしよう。
変なこと言ったらどうしよう。
嫌われたら、どうしよう。
頭が真っ白になって、それから私は友達と喋れなくなった。
素直すぎる友達に言われた。
『それだったら、新しくクラスで友達つくりーよ。頑張って』
クラスで、友達を作ろうとした。
でも、遅かった。
私が隣のクラスに入るかうーうー悩んでるときに、クラスではもうグループが出来ていた。
グループに入るのはクラスに入るより恐怖だった。
おじゃま虫になるのが嫌だったから。
小学生の時にも、グループに入ったことがあったけれど、すぐに一人になった。
フラッシュバックして、声がかけられなかった。
友達には言えなかった。本気にされないって分かってた。
あーうんうんで終わるって知ってたから言えなかった。
一人になった。
一人が、怖かった。
今も、自分のことが話されてるんじゃないか
アイツうざいとか、アイツ嫌いって思われてないかな
心の殻に閉じこもった。
自分のことが世界一嫌いだった。
何もかもが理解できなかった。
自分のいいところが思いつかなくて。
悪いところばかり思いついた。
きっと、これは自意識過剰だけど
私は怖いよ
今は、教室に入るのも怖い。
学校に行こうとするだけで、腹痛や頭痛が起きる。
自分に自信が持てたなら。
何か変わったのかな?
自分が好きになれたなら。
もう少し自由に羽ばたけたかな?
せめて、人の心が読めたなら。
エスパーになって、人の心が読めたなら。
もう少し楽になれたかな?
学校がつらくて仕方がない。
エスパーになりたい。
自分を愛せるようになりたい。
ここまで読んでくれた誰かへ。
ありがとう。