恥の多い生涯を送ってきました。生きている意味がわからなくなりました。
物心着いた時から私にはろくに感情がないんです。どう?と聞かれてもなんとも思えないし、好きな食べ物や色でさえも決められません。そうなるまで放って置いたお前の責任じゃないかと言われるとそれまでなのです。それまでなのですが、こんな空っぽで、将来の夢もなく、ただただ無気力に日々を空費している自分に嫌気がさしたので死のうと思います。高校2年にもなって私なんぞに何万円も投資をしてくれた親にはもう感謝してもしきれません。ただ私はあなたをどれだけ騙してきたか分からないのです。劇団に入って嫌なほど大人の世界の汚さを知りました。そして私も何人もの人と付き合い、体を売ることもしました。それをしていて気づいたんです。何やら私は自慢ではありませんが人並み以上に顔立ちが整っている。それしかない。ただそれだけしかない無能で空虚な、ろくに苦労もせず日々の虚しさや悲しさを訴えているだけの酷くくだらない人間だと分かったんです。
大学だっていい大学に行けと親も教師も言いますが、私はもう何もしたくありません。将来に期待などもありません。私を追ってくるもの全てがない世界で安らかに死にたいのです。そしてこの死ぬ理由もくだらないものなんです。先に述べたように私はまだ裕福な家庭で人並に人生を送ってきたのです。それが死ぬ理由なんです。笑えてくる。例えばひどいいじめに遭っていたとか、虐待を受けていたとか、そういう理由があった方が私は嬉しい。私は何もない。強いて言うなら日々の小さな絶望の積み重ねとも言うのでしょうか。そんなつまらないものなんです。私の人生は。そんな意志薄弱で生まれここまで生きてきてしまったことを申し訳なく思います。父さん母さん私なんかが生まれてしまってごめんなさい。先立つ不幸をどうかお許しください。