リスカもした。オーバードーズもした。高校時代は心が荒んでて、とにかく辛かった。成績不振について父親から怒鳴られ、母親からは「だめじゃん」と否定され続けた。思い返せば幼い頃からそうだった。テストで100点をとっても「次も100点取れると良いね」と言われるばかりで、90点台をとっても開口一番に「なんでここ間違えたの」。90点を下回れば「悪いじゃん」。通知表も、5が並ぶ中主要5科目に4がついていようものなら「これが悪いじゃん」。褒めてくれる両親ではなかった。小学生の頃は100点を取らなければというプレッシャーに苛まれた。中学生の頃は、通知表はそんなに悪くないはずなのになぜ悪いところばかりを指摘されるのだろうと思いつつも勉強に対するエネルギーが割といつも沸いていた。
高校の頃に成績が急降下した。前述した通り、辛かった。
現在は無事に大学に通い、成績について言われることもなくなり、自傷が止んだ。実家暮らしで母親と同居している。父親は仕事の都合で家にいない。
ストレスフリーだと思った。
でも最近気がついた。
私は母親から否定的な言葉をかけられ続けている。
例えば、カレーを作っておいてと言われたのできちんと作って帰りを待っていたのに、母親が帰ってきてから言った言葉は「え、これだけしか作ってないの」だった。2人分だったからちょうど良いはずなのに、どのくらい作って、とも言われてないのに。そもそもちゃんと作ったのに。普段褒められないから、ありがとうと言われるだけで疑心暗鬼になってくすぐったくて、でも嬉しいのに。なんで否定するんだろう。
否定され続ければ暗い気持ちにも、暗い顔にもなる。母親は、自分のせいで娘が辛い思いをしていることを知らずに「なんでそんな暗い顔してるの。怖い」とだけ言い放ち、仕事で疲れているのだろうか、そのままリビングで寝る。母親の安心して寝ている顔を見ると、この人は表情に出てしまうほどのストレスがないのかなと思ってしまい、羨ましいと思うと同時に、私はストレスのはけ口なのか、それともストレスの根源なのかと考えてしまう。
幼い頃、両親から怒られるたびに、私なんて生まれなきゃよかったと思っていたことを思い出し、なぜ生まれてきたんだろうと考えて、落ち込んでしまう。
風俗で働いて1年ほど経つ。風俗のお客さんなら私のことを否定したり、傷つくことは滅多に言ってこない。言ってくる人には私も暴言を吐き、出禁にする。私のお客さんは優しい人ばかり。存在自体を肯定してくれる、大好きなお客さんたち。お客さんに求められることでしか自己の存在を肯定できない。だから風俗はとっても居心地がいい。中には、こんな仕事やめなよとか体を売ることは自分を傷つけているのと一緒とか言う人がいる。それはそれでありがたい言葉だけど、私は正直体を売ることの何がいけないのかわからない。なぜ傷つけていることになるのかわからない。リスカして血だらけになるより、オーバードーズして体調が悪くなるよりずっといいと思う。
風俗の仕事にいいイメージがないのはわかるし、しない方がいいのはなんとなくわかるけど、人から必要とされているから辞めれない。仕事って人の役に立つためにするものだと思う。
でも本当は風俗やめたい。いつも6人とか7人の、素性を知らない人相手にニコニコするのは疲れる。所詮風俗嬢なんて男の欲望を叶えるための道具でしかないから、見下されている感じがして辛い。
こんな生きづらさを抱えて生きたくない。成人式で親に感謝したいというみんなの気持ちが理解できない。もっと精神的に元気になりたい。死にたい。