オレは40の時にそれを経験し、今は自分にとって楽だと思える人生を送ってます。
仕事のミスが原因でした。オレのミスのせいで、会社が1億近い負債を抱えてしまい、社員全員の生活を脅かしてしまいました。
オレは何の力も無く、状況を打開する事もままならなかった。死をも考えたけれども、死ぬ前に試してみる事にしました。
『逃げる事が出来るだろうか?』
この突然湧いて出た思考が、今のオレの人生。
どうせ死んでも、死ななくて逃げても、家族、会社、責任、それらを放棄する事に変わりはないと思ったから。
今は1人、遠く離れた場所で、のうのうと生きている。
気にはしてしまうが、あの街で四苦八苦して生きていたオレは『死んだ』のだと考え、責任を放棄して、のうのうと生きてる。
家族には、消印から居場所を悟られない様に、更に遠くの街から手紙を出し、謝罪の言葉を添えて、それまでの経緯と心情を綴って知らせました。
以降、同様にして、元妻の通帳に、毎月稼いだ金額の半分を振り込ませてもらっている。オレは食べていければそれで十分。
世の中のモラルとしては、批判される事だろうが、そいつらはオレを救ってはくれない。自分を救うのは、自分しかいない。
君は君の人生を歩んできた。これからもその人生は君のものだ。だから、誰に何を言われようと、その人生は君の自由だ。
だけど、死ぬのは考え直した方がいいと思う。
死んだら家族や他人に迷惑がかかる。
ここで踏ん張って生きていくと、間違いなく君の得る事はたくさんあるだろう。
しかし、『死』だったり『逃げ』だった場合、失う事の方が多い。
オレは『逃げ』を選び生きている。後悔は無い。
『死』を選ばなかったのは、家族に、『迷惑』と、更には『悲しみ』を与えてしまうからだ。永遠に会えないより、いつかちゃんと会って、元妻や子供達に謝罪をしたい。許されなくても。
ここまで『逃げ』をすすめる様な内容になったが、オレは君が頑張って、踏ん張るドラマを見てみたい。
『死』も『逃げ』も、結果は分かってるからね。
ここで君が頑張ったら、どんな事が起きるんだろうか?くれぐれも『死』は選ばないでくれよ?
その後の君の手紙が読めないのは残念だからね。
オレは逃げた。
君はオレが選べなかった道を選べる。似た様な境遇を目の当たりにしている、君の頑張った先を、オレは見てみたい。
愚かな選択をしたオレに、夢を下さい。君の自信に満ち溢れた手紙を、オレは読んでみたいから…