私には、とても気の合う男性がいます。
私は現在29歳、彼は32歳。
医学部の大学院生でドクターの彼と、病理の標本作成や研究助手として働く私は、とある大学の医局で出会いました。
いつも誰にでも優しく誠実で、仕事も丁寧…私はそんな彼を尊敬していました。そんな去年の冬、初めてデートに誘われて、それから毎日ラインをしました。
屈託なく、無邪気に、誰かのことを好きと言える、そんな素直な人です。
私に対しても、〇〇さんが大好きです!と躊躇なく言ってくれていました。私がやっている仕事を見て、「〇〇さんはいつもとってもがんばってますね!それにいつも笑顔で、一生懸命で、僕尊敬します!」などとも言ってくれて、私もとても嬉しく感じていました。
私は、そんな彼のことが、ちょっとずつちょっとずつ、好きになっていったんだと思います。
でも私には彼を好きになってはいけない理由がありました。
それは、彼が、結婚している人だったからです。
何ヶ月か、毎日ラインをしたり、たまにご飯を一緒に食べたりお茶したり、という関係が続き、そのときは私も、彼に恋愛感情を持っているとは思っておらず、純粋に人としてとても好きでした。食べ物の好みや好きな音楽、嫌いなタイプ、なんでもよく似ていて、話していてとても居心地が良かったんです。
でも今思えば、そう思っていたのは多分、恋をする気持ちを既婚者だという認識が封じ込めていたからだったんです。
でもある時、職場の旅行がありました。
先生達は個室、助手や秘書は何人かで一室です。
夜は借りていた大きな部屋で飲んで語り明かし、明け方までその部屋にいました。私は流石に眠くなり、その部屋のベッドルームのベッドに横になりました。
そうしたらそこに彼が来て、頭をなでて大丈夫ですか?と聞きながら手を差し出してきました。
私は何も考えずにその手に自分の手を重ねます。すると、彼はぎゅっと握って、布団の下にその手を隠しました。
そろそろお開きになるようで、みんながそれぞれの部屋に帰ると言っていたそうですが、私は眠くて聞こえていませんでした。
彼は、〇〇さん、部屋に戻りますか?と聞いてきました。私は寂しい感じがしたので、首を横に振ります。
すると彼は重ねて聞いてきました。「じゃあ…僕の部屋に来ます?」
今思えば、どうして…ばかなことを、と思いますが…
お酒と眠気でほぼ判断力がない私は、前の質問でNOを出したので、ほぼ反射でYESと言ってしまいます。
彼は嬉しそうに笑って、そのまま私を部屋に連れて行きました。
はい、どうぞ。と言って布団をめくってくれたので、私はとにかく眠くてそこに横になりました。
すかさずぎゅっと抱きしめられました。安心する匂いがします。
「どうしよ…こんなの、幸せすぎる…」
「〇〇さん、大好きです…」
彼が小さくつぶやいて、キスをされました。
そのままくっついて二人で1時間ほど眠り、私はハッと目を覚ましました。
(やばい……!)
慌てて抜け出してコッソリ自室に戻り、朝食の時間となりました。朝食は自由参加で時間も自由だったので、友人と摂ります。
その日の帰りは、例の彼に大学まで送ってもらう約束になっていたので、悩んだ末、覚えていなかった場合のために、なんでもないラインを送りました。
「おはようございます。起きられましたか?今日は大学までよろしくお願いします。何時にロビーに降りましょうか?」
なかなか返ってきませんでしたが、どうやら寝坊をしてしまったようで、しばらくしてから、すぐに降ります。出られますか?と返事がきました。
車では、天気の話や、宿があった温泉地についてなど、なんでもないことばかり話していましたが、やっぱり気になって、私は彼に聞きました。
「先生ずいぶん飲んでいたようですが、昨日のことは覚えてるんですか?」
すると、彼はちょっと声のトーンを落として、若干バツが悪そうな表情で答えました。
「ああ…全部、覚えてますよ」
その後は、頭の中がグルグルで、何を話して帰ったのかあまり覚えていません。
大学について、個人の私物を置いているロッカールームまで一緒に行きました。
置いてあったものを取って、私が帰ろうとすると、彼はまた、急に私にキスをしました。
とても短い、優しいキスでした。
「今度は、お酒入ってませんから…」
家に帰ってひとしきり眠ったあと、私はとても悩みました。どういうつもりでキスをしたんだろう。またするつもりなんだろうか……。
すると彼から電話がかかってきて、そのことを話してくれました。
「〇〇さんが良ければ、僕はまたしたいです…ダメですか?」
もう彼が好きという気持ちや、好きと言ってもらえたことで私の頭の中は正常な考えができず、そのまま了承し……自分には一生縁がないと思っていた不倫という関係に踏み込んでいってしまいます。
身体の関係はないまま数カ月が経ち、とにかくお互い大好きだったわけですが…
彼が、唐突に、奥さんと離婚したとしたら…と切り出してきました。
奥さんとはうまく行っているものだと思っていた私は、非常に驚きましたが、そのときは気の迷いで言っているだけだと思うことにしました。
しかし、また何日か後に、離婚するにはこういう条件が必要で、、といった話をしてきました。
本気なの?ほんとにいいの?まだ産まれて半年の赤ちゃんだっているのに…その子のお父さんはあなたしかいないのよ、と諭しました。
彼の奥さんは、何故かはわかりませんが結婚してから半年ほどで、セックスレスだったそうです。(結婚してからは4年目くらい)
近くに寄るのも触れるのも嫌がり、暴言を浴びせたりなどモラハラにあたるような生活態度だったようです。
子供ができたのも、奥さんが自分の母親に子供ができないことを指摘されて、排卵誘発剤を使用してその時一度だけ関係を持ったそうです。
家にいてもいなくても文句を言われ、話しかけたら怒られるかもしれないという恐怖で家にいるのも奥さんと話すのも嫌だという環境にあったようです。
私は離婚してほしいとかしたほうがいいとか、そういったことは一切言わず、話を聞いて、「あなたが思うように動いてみるべきだと思う。もし結果奥さんが変わってやり直すことになったらそれが一番いいと思うし、離婚にとらわれず、あなたが1番自分らしく幸せでいられる未来のために、がんばってみて。私はあなたを信じているし、待っています」とだけ伝えていました。
そして彼は離婚のため動き出します。
弁護士の有料相談に出かけ、離婚届をもらいに行って記入して、あとは持ちかけるだけといったところで、彼の様子がいつもとちがうことに私は気づきました。
「ねぇ、もしかして、揺らいでいるの?」
彼は答えます、
「うーん…最近、なんか変に優しいんよね…。」
頭を殴られたような感覚でした。
頭ではさっき言った言葉にウソはないのですが、心はやはり、離婚して一緒になりたいと思ってしまっていたからです。
それから彼は二転三転しながらも、ついに奥さんに離婚と今までの不満を吐き出しますが、結局、うまく言いくるめられやり直すことになったと言います。
けれど私が、「そう…よかったね。大事にしてくれると、いいね…。でも、でもね…そしたら私はもうあなたの話を聞いてあげられないし、思い出ももう作れない、一緒にいられないよ。それでもいいんやね?」と言うと…それは嫌だと言います。
そして、何日かたって、「やっぱり〇〇ちゃんのことが好きで、日常のことを聞いてほしいのも話したいのも〇〇ちゃんです。もう一度、今度こそちゃんと奥さんに言うから」とラインしてきました。
とても、嬉しかったです。
けれど…そのまた数日後、夜に会いたいと言われ少しだけ会いました。
車で寄り添って話をした帰り道、なにか悩みがあったら言ってねと私は彼に言います。
すると彼はこう答えました。
「息子が…前までは全然なついてなかったし、そんなに大切じゃなかったのに…最近、僕を見たら甘えるようになって、かわいいの…。どうしよ…」
そこで、私はついショックで、「そんなこと…私に言うなんてひどい。私は、あなたのためなら何でもしてあげたいと思うけれど、△△君(子供の名前)だけは、私はあげられないのよ!」と怒ってしまい、そのまま車から降りてしまいました。
あとから謝って、それは僕が悪かったからと言ってくれましたが…。。
2日ほど後、奥さんとまた話し合いをして、
奥さんは子供がもうすこし大きくなったときに、なんで産んだの?って思ってしまったらかわいそうだから、離婚は絶対にしない、と言ったそうで、別居するとしてもかかってくる婚姻費用などのこともふまえて、彼は離婚を諦め、やり直すことに決意しました。。
それでも、私には、「愛してるよ」「本当にかわいい、大好き」といった言葉をかけてきます。
「〇〇ちゃんを、一般的に言う都合のいい女にしたくないけど…、でも僕はまだ〇〇ちゃんといろんな話をしたり、できればキスをしたり…したいよ」
そう言われて、壊れかけた私の心は拒否することはできませんでした。
それから3ヶ月…
未だに恋人のような関係は続いています。
その間彼は、奥さん子供とハワイに行ったり、実家に帰省したり…もうすぐ買ったマンションが出来上がるので引っ越しも控えています。
すぐにでも崩れてしまいそうな心をなんとかバランスを保って毎日過ごしていますが…やはり毎日、とても辛いです。
かと言って、離れようとすると甘えてすがってくるので、無下にすることもできない、ダメな私です。
自業自得でしかないのはわかっているし、別れればいいだけなのも、わかっています。
何度か離れようと思ったけれど……
離れたら、今までの優しい思い出も全て、意味のない嘘のようなものに変わってしまう気がして、苦しくて離れられません。
そしてなにより…
私自身が、彼のそんな優柔不断だったり、底なしに優しいけれど、すこし自分勝手なところもひっくるめて、全部が愛おしいので、離れがたいのです。
どうしたら、楽になれるんでしょう…
本当にいっそ、この命さえ消えてしまえば、人の幸せを壊している私の存在も、心を苛むこの気持ちも、消えてなくなってしまえるのに…
と、ここのところ毎日そう思うのです。
彼には、忙しい研究の日々に余計な迷惑をかけたくないので言えていません。
私は、誰にどうしてほしいんでしょうね。
話を聞いてもらって、私の存在を、消してほしいのかも…
どうしても、彼しかいないくらい、愛しているのに…。
いっそ、人魚姫のように泡になって消えてしまえたら…
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小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください
ななしさん
切ないですね。
彼のことが本当に好きなのが伝わってきます。
出会う順番が違っていたら、きっと結婚していたでしょうね。
不倫はとても辛いとは思いますし、罪悪感もあると思います。彼はずるい人ですね。
それでも好きでいる貴方の恋は無駄じゃないです。
結婚だけが全てではないですし、そのまま好きでいてもいいんじゃないでしょうか。
自分のことを攻めすぎないでください。
そんな時期があってもいいと思います。
ななしさん
辛いね。
一般的に言ったら不倫はいけないです。
しかし、あなたより正直なところ彼がズルい男です。きっとわかっているんですよ、あなたにこう言えば、こう接したらあなたが自分の元から離れられなくなるのを。
都合良すぎです。「離婚はするつもりはないが、あなたとは変な事をしたい」ストレートに言うならそういうことです。彼はあなたに対して責任感なんか持ち合わせていません。
好きだよって言ったって所詮は彼の子どもと比べても愛情なんかあなたには向けられる事のない薄い一時的な好きに変わりありません。ちょっとでもあなたに対しての好きという気持ちが彼の中で低下したら、あなたは彼に必ずといっていいほど捨てられますよ。
彼からしたら、「子ども>子どもの奥さん>あなた」なんですよ実際には。
あなたへの好きが子どもに勝らないから彼は離婚をしないんです。なんだかんだ言っても彼は自分と奥さんの間に出来たと言ってもいいような子どもが好きなんです。
それでも
このまま、彼の言う通りに流されますか?彼には断ち切る気なんか更々ありません。あなたを都合よく扱いたいってだけです。
本当に好きならあなたを本命にしますよ。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
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