ふ、とね、思い出したから、
今の気持ちを書いてみる。
私が鬱で自己否定と無力感とに苛まれていた頃。
「いつまで寝てる!」「働かないでどうするんだ!」「あんたの齢なら結婚して子供のいる人だっているのに」「ふん!また泣く!なんですぐ泣くのよ(せせら笑い小バカにするように)」「どうするのよ!」「どうするのよ!」「どうするのよ!」
私が動けないことで、まるで最高の権利でも得たように得意げに責め立ててきた母。
私の鬱が良くなるはずもない。
母が習い事を始め、習い事のお仲間たちと出かけたり、私に集中していた意識がそれた時はホッとした。
が、それもつかの間。
今度は「〇〇さんは〇〇大学卒なんですって」「▲▲さんの娘は海外留学してそのまま現地で就職して〜なんですって」
「□□さんは別荘持ってるんですって!」と、キラビやかなお仲間やその家族の経歴を、帰宅すると連日、ワーワー持ち出してくる。
気力、体力が落ち込み自己否定感に苛まれている私にはしんどい話題ばかり。
「ごめんね。ママは私のことなんて何も自慢できないよねっ!」と嫌味も込めて口にした。気づいてほしかった。
でもいくら間接的に伝えても理解してくれない。
「私はそんな話、聞きたくないの、分からない?」と少しずつ、直接的に伝えてみた。
母は逆ギレ。
「なんであんたの話になるのよ!誰もあんたのことなんか比べてないじゃない!」
「ただ、こうだって話をしてるだけじゃないの!」
「あんたって変なヒトねっ!」
と。
諦めた。
自分が口にしていることが、私を傷つけていることを少しも分かろうとしない。
そのくせ、他愛ないことで「あの人にこう言われたことが嫌だった」などと愚痴りまくる。
その後もいくつかの習い事をしたり辞めたり、新しい友達ができて出かけたり。
でもちょっとすると必ず愚痴が出てくる。
「楽しくないなら辞めたらいいじゃないの」「文句ばかり言わなきゃならないなら辞めれば?」と言えば、「辞めない。習い事自体は楽しい」と。
「それなら「楽しい」だけで良いじゃないの!」と言えば悔しそうな顔して黙る。
でも少し経てば同じ事の繰り返し。
ああ、この人は自分がいちばん大事な人なんだな、と。
嫌なことを聞かされ続ける私の気持ちなど考えようともしないんだな、と確信を強めていった。
その後も多々あり、
もうダメだ!と思った瞬間、私は母と絶縁。
もうずっと会っていない。
お葬式に行くつもりもない。
直後は和解のつもりなのか、誕生日のプレゼントを送ってきたり、電話や手紙も来たけれど、品物は受け取らず、電話は留守電にしっぱなし、携帯はブロック、手紙も読まずに捨て全て無視し続けた。
そのうち脅しに入り、怒りの手紙。
私を斬りつけるような酷い言葉。
私の存在そのものを否定するような。
チラッと見て読まずに捨てた。
傷つけまくれば私の怒りを引き出し、何らかの反応があるとでも思った?
もうゴメンなの。
あなたのそういうところ。
お腹いっぱいすぎて中毒を起こしてるの、致死性のアレルギーを起こしてるの。
私は傷つき心を病み、今はネガティブな思いから自分を守ることが最優先なの。
最初は私を非難した兄たちも、今は理解してくれている(と思う)。
私の次は兄たちに同じものが向けられたから。
同じ親に育てられた兄弟だから。
そして最近、母が人生最大の大怪我をしたと聞いた。何も感じなかった。
でも、「痛かっただろうな、かわいそうだな」と思った。その痛みと恐怖を思い、自分の中に感じてみて、ああ、可哀想に、心細いだろうなと悲しくなった。
あえて自分に問うてみた。
「私の方から和解すべき?」
心の奥から出てきた答えはNO。
絶望的なNO。
兄たちから時々、母の様子を聞いてきたけれど、母の他責クセは全く変わっていない。
聞き手の気持ちを考えない終わりの無い愚痴。ワガママ。
その背後にある自己憐憫。
「私は愛情に飢えてるの!私は可哀想なの!誰よりも大事にされなきゃいけないの!大事にしてよ!私はあなたは達を愛情深く育てた母親なのに!」そんな叫びが聞こえてくる気がするから、今の私はなおさら辛いのだ。
最近、親戚に不幸があり、従姉妹が母に連絡したそう。
普通に会話できたという。
「遠いから何もできなくてごめんね」と優しい言葉をかけてくれたと。
ただ「同じ話を繰り返してたけどトシだから仕方がないよね」と従姉妹は思いやってくれた。
「何の話を繰り返してたの?」
「大怪我したこと」
あ〜、それトシのせいじゃないから。
昔からそうだから。
可哀想。と思った。
どこまでも自分が可愛い人。それと同じくらい他人にも可哀想と思ってもらいたがる人。どこまでも被害者でいたい人。
そうして他の誰よりも自分を大事にしてもらいたがる人。
自分を大事にしてもらうためには、被害者であり続けることが有利。
本人はそこまで戦略的に考えているわけじゃない。無意識でやってる。
だからタチが悪いのだ。
自分が意識しなくては、絶対に自分からは変わらない、変えられない。
絶縁前まで、私は何度も母に気づいてほしくて、心の軌道修正をしてほしくて、色んなことを話してきた。
でも私は学校の先生でもなくカウンセラーでもない。
母と話していると、昔から何も変わらない母の口調に、私自身の心の傷が刺激されてしまう。
結果いつもケンカになった。
母は絶対に自分自身と向き合おうとしない。
いつまでも「可哀想な人」「被害者」でいたいのだと思った。
うちの家庭は決して不幸な家庭ではなかった。
父は仕事人間ではあったけど、飲む打つ買うは一切なく、ちゃんと私たちを養ってくれた。
お金持ちでなくても、普通に何不自由ない暮らしだった。
文句を言う理由も不幸でいたがる理由なんてなかったはず。
なのに母はいつも父の愚痴ばかり。
あらゆることが文句になった。
帰りが遅い、休日なのに呼び出されれば仕事に行く、タバコをやめない、私の話をちゃんと聞いてくれない云々。
私は母の愚痴を受け止めるゴミ箱だった。
父が亡くなってからは、愚痴の原因が私に変わっただけ。
帰りが遅い、週末になるとどこかへ出かけてしまう、やらせたいことだってあるのに!
しまいには勤務していた会社や付き合っている人にまで文句が及んだ。
孤独な母から逃げている罪悪感を埋めるように、母を悲劇ではなく幸せにしたくて尽くした。
でも、私が何をしてあげても心から喜んでくれない。
「この人は何をしてあげても満足しないんだ」と気づいた。
要するに不満の種を探してでも愚痴を言い続けたい、不幸でいたい、被害者でいたい、悲劇のヒロインでいたい人なんだな、と気づいた。
今は、誰が聞いても正当な理由ができた。
「酷い娘に傷つけられた」と。
「大事に可愛がって育てたのに」と。
「私が何をしたっていうの!」と。
生まれたときから私を知っている、母の親友から留守電が入ったこともある。
母の一方的な愚痴を真に受けて、「とんでもなく酷い娘」を諭そうとでも考えたのだろう。
当然、無視した。親しいとは言え、何も知らない他人から甘んじて責められるなんて意味のないことはしない。
良かったね。
ずっと不幸のままでいられて。
あなたが望んで続けてきたことだよ。
何度も軌道修正するチャンスはあったよ。
今ならわかる。私だけじゃなく、パパも同じ事やってたんだよ。あなたの考え方を修正させようと促していた。
でもあなたは全てはねのけた。
「何よっ!私は話をしてるだけじゃないのっ!話くらい聞いてくれたって良いじゃない!」
いや、その話の内容に問題があるのだと気づかせようとしていたんだよ、パパは。
ねぇママ、愚痴を言い続けて人のせいにし続けて、あなたは幸せになれた?
あなたは家族の誰を幸せにした?
私はずっと物心ついた頃から、あなたと同じ不幸の穴の中にいなくてはならないような強迫観念に苛まれていた。
あなたと一緒に同じ思考回路を辿らなくてはならないと思い込んでいた。習慣になっていた。
だから私だけが幸せになっちゃいけないと心の奥底で思っていた。
だけどね、私は気づいたの。
私は幸せを目指したい。
このままじゃ母も私も兄たちも誰一人幸せになれない。
だからあなたと縁を切ったんだ。
逃げたというより捨てたの。
ゴメン。もうあなたとは一緒に居られない。頭の中のほとんどがあなたで占められる生活を続けていたら、私は壊れる。
だから強制的にリセットしたの。
縁を切ったの。
中途半端に離れたのでは、あなたは同じことを繰り返す、私も同じことを繰り返す。
憎みながら、罪悪感を抱きながら、自分を犠牲にしながらあなたに尽くし、娘として母親を憎みきれない苦しさに苛まれて生き続けることになる。
もう限界だった。
だから絶縁した。
最後のとどめの言葉を投げつけた後は
ずっと無言を貫いてきた。
母からのアメもムチも無視してきた。
そういう生ぬるさに甘んじて応えられる時期は過ぎてしまっていた。
もうわかって欲しいなんて思わない。
もう限界を超えてしまったんだ。
不幸になる理由なんて何一つない恵まれた生活だったはずなのに、あなたはつまらないことを取り上げては愚痴を言うことをやめなかった。
自分で自分を不幸にし続けていることに気づかない?
あなたにとって可愛いはずの娘も息子も、不幸でいたがるあなたを
今も見続けなくてはならないことが幸せだと思う?
これだけあなたと絶縁し続けていても、あなたが不幸である限り、私も幸せになりきれないんだ。
だけど、あなたを幸せにしてあげることは私にはできないんだ。
それは誰にもできない。
私はともすれば物心ついてからずっとあなたから学んだ、あなたに植え付けられた不幸志向をしょっちゅう軌道修正しながら苦しく生きてる。
誰だって幸せを感じたいでしょう?
不幸の穴に居続けたくなんかないでしょう?
何より、そうすることは自分だけでなく周りも不幸にしてしまうんだよ。
私はそれをあなたから学んだんだよ。
ねぇ、いい加減に気づいてよ。
パパの次は娘、娘の次は息子、次は息子の嫁と。
相手を変えて同じことを続けてる。
みんな顔を見合わせて苦笑してる。
「変わらねぇな」と。
そうして毒を撒き散らし、順番で言えばあなたが先にこの世を去る。
誰もあなたを見捨てなかったんだよ。
あなたは常に助けてくれる家族が身近にいたよね?
みんなため息つきながらも、母親であるあなたを大事にしてきたよ。
決して天涯孤独になることはなかったよね?
パパがしっかり働いてくれたから、お金にとことん困ることもなかったよね?
私たち兄弟はグレることもなく、それぞれにちゃんと育ったよね?
呆れため息つきながらも兄たちはあなたを付かず離れず見守ってるよね?
私はあなたが私の中に種を植え付けせっせと水を与え養分を与え育て続けた「不幸志向」と日々、闘ってる。
自己憐憫に溺れまい、愚痴をこぼすまい、他人を愚痴の犠牲にして同じ不幸に引きずり込むのだけはやっちゃいけない!と。
なのに気づくと愚痴や過去の悲しみを口にしてる。
生まれたときから育て上げられた思考回路を変えるのは本当に簡単なことじゃないんだ。
ただね、離れていたからこそ、色んなことが冷静に分かるようになったの。
もうあなたに恨みも憎しみもない。
あなたも苦しかったんだよね。
私があなたに訴えかけていた「軌道修正」をしたくても、不幸志向以外の回路が頭の中に見つからなかったんだよね?
考えるのがしんどくて、自分と向き合いたくなくて「何よっ!あんただって私に愚痴るじゃないのっ!」と矛先を常に私に向けてきたんだよね?私を責めている限りは、自分と向き合わなくても良いから。
だから私は永遠に悪い娘のまま。
母にとって「理解できない複雑すぎる」娘のまま。
もうそれでいいよ。
もう無理なんだよね?
それで気持ちが済むのなら、もういいよ。
ただね「不幸から抜けられなくて可哀想」と泣きたくなる気持ちで思うだけ。
悲しくて悲しくてたまらない。
誰でも無料でお返事をすることが出来ます。
お返事がもらえると小瓶主さんはすごくうれしいと思います
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