お姉ちゃんがいなくなった。
朝起こされて、雰囲気というか、
詰まるような空気感だった。
『お姉ちゃん、
お酒に溺れてなくなってでないよね?』
頭を回転させ、最初に思ったことがこれだった
そして唐突に思ったことが現実で起きた。
おじいちゃんが亡くなり、
その後悔やいろんな気持ちが溢れて
寝込んでしまった母は理解しきれていなかった
僕もそうだ
これは夢だと思いたかった
でも、母が言った言葉で、自覚してしまった。
『とりあえず、生きて……?
もう無理って思ったら逃げていいから……
法を犯さなかったら、何してもいいから……!!
とにかく……生きて…ください…』
バレンタインで浮かれてた僕は、
いつか抱きしめてあげてた
姉の背中を離してしまった
僕が何かできたら、姉は死ななかったのだろうか?
ねぇ、嘘って言って?
帰ってきて?
約束したでしょ?
一緒にお酒飲むって言ったでしょ?
なんで、お姉ちゃんが死んだのか、まだわからない