活動休止をすることを、インスタグラムで報告した。
メニエール病のことは隠した。
コメントには
「残念だけど、理由があるなら仕方がないね。
またいい詩が出来上がることを祈ってます!」
といった応援の言葉と、
「こいつ、スランプをごまかしてるだけっしょ。
てか、自分勝手すぎね?」
といった言葉が
半々ずつ溢れていた。
ふうが部屋にやってきて、スマホを見せた。
ふう「凌、ネットニュースになってるよ。」
【高校生詩人 石塚 凌!活動休止に!
その意図とは?】
凌「まじ?やばぁ。」
ふうはスマホをしまうと、俺の頭を撫でた。
ふう「別に、どうこう言うつもりはないけどさ、
あんたは正しい選択をしたと思っていなさい。」
凌「ありがとう。」
ふうが部屋から出ていって、
俺は、咲哉にラインをした。
{咲哉、さすがに、もうニュース見たよな。〕
すぐに返信が来た。
{見たよ。それに、みくあからも聞いた。〕
{そっか。ごめんな。〕
{病気、直せよ。学校には来るのか?〕
{耳が聞こえるうちは、行こうと思ってる。〕
{分かった。待ってるなー。〕
みくああいつ、口軽いな、、、。
カタン。
郵便受けに手紙が入るときの音。
おれは、届いた手紙を見た。
宛名は石塚 凌。
差出人は
石塚 音。
俺の母親だった。
切手は貼っていない。
ということは直接入れたんだ。
急いで通りに出る。
でも、もう誰もいなかった。
家に帰って、手紙を開いた。
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