僕は昔から かさぶたを剥がすのが好きだった
痛い痛いと言いながらも少しずつ
時には勢いに任せてかさぶたを剥がす
すると 血が出て 痛みがぶり返して 治りが遅くなる
少し後悔しつつも かさぶたが出来るとまた剥がした
そして 剥がすのに少し飽きて忘れた頃に傷は治り
かさぶたは消えた
僕はそういう人間だった
心の傷にも同じだった
もう嫌だ 恐い つらいと言いながらも少しずつ
時には精神が落ちる勢いに任せて思い出す
すると あの時の苦しみが 痛みがぶり返して さらにつらくなる
そして 波が去った頃に痛みは収まり
また 目をそらす
傷を治すのにはかさぶたが必要だ 絆創膏でもいい
心の傷にはかさぶたや絆創膏になる 何か が必要だ
傷にはなるべく触れてはいけない
かさぶたは剥がしてはいけない
新たな傷で剥がされてもいけない
その 何か を見つけたい
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