いい大人になってこんなことを考えるのも情けないことですが、ぼんやりとずっと感じていた母親の妹贔屓をはっきりと実感し、人生が虚しくなりました。
私は家が貧乏という話を聞いて育ったのでお菓子も洋服も買ってほしいと言い出せたことすらなかったのに、歳の離れた妹は遠慮なく買ってもらうのを昔から見てきました。
犬を飼いたいという話も、旅行に行きたいという話も、私の頼みは聞き入れてもらったことがありませんが、妹の希望でその後全て叶いました。
昔の妹は癇癪が酷く、それに対する母のヒステリーも酷く、とうとう私が耐えかねてキレた時には何故か私が父親に包丁を突きつけられました。
父親とはそれ以前から折り合いが悪く、いつか殺されるから離婚してくれと何度も頼みましたが、母は世間体を気にして話を聞いてくれませんでした。
私は家を出るために勉強し、進学し、上京して就職しました。
それから十年以上経った先日、たった一回、妹が父親と喧嘩しただけで、両親の離婚の話がとんとん拍子に進みました。
妹には「お姉ちゃんが家を出たから私が家の面倒を見るしかなかった」と言われました。
親戚からも妹さんは家を手伝って偉いね、と遠回しの嫌味を何度も聞いてきました。
学資ローンを組み大学にまで行かせてもらえて、母の愛が全くなかったとは思っていません。
離婚の話も、妹が成人した今と私が殺されかけた昔では状況が違うことも理解しています。
けれど、この虚しさはなんなのでしょうか。
私の人生ってなんだったのでしょうか。
私も家族とは諍いがあり、縁を切りました。
何年も関係改善のため努力しましたが、この人たちはこういう人たちだったんだな、と諦めるほかなくなったからです。
世の中、家族ならこうあるべきとか、こうでないとおかしい、みたいな考えが氾濫していますが、私はほとんどが幻想か嘘っぱちだと思っています。
調べれば家族との関係が壊滅状態にある人なんてたくさんいますし、理屈で考えれば家族だろうと他人でしかないので、必ずうまくいく「はず」なんていうのは根拠がない。
うまくいっているように見えても、親が子供を都合よく育てただけ、というケースも多いのではと思っています。
それでも、こうあるべき、という考えが一般的な中で育ってきた私達にとって、家族とうまくいかない、家族と反りが合わないのは、どうしても罪悪感の元になるんですよね。
主さんの場合、特別大きなきっかけ(例えばまさに最近殺されかけたとか)がないと、なかなか縁を切るといった思い切ったこともできないので、つらい状況が続いてしまうかもしれません。
でも、家族とうまくいかないのも、家族に期待しないのも、まったく否定する必要はないし、自分でそれはそれと認めてしまっていいと思います。
家族との連絡も、親戚との付き合いも減らして、距離を置く。そうすれば少しずつ、虚しさも減ってくると思います。
なくなりはしないかもしれないけど。
主さんにもっと心休まる日々がやってきますように。