今も、「死にたい」と生きている。明日目が覚めたら、「死にたい」に出会って、これから先も、「死にたい」と生きる。軽率に死ねたらどれだけ楽に生きて行けるだろうって思う

毎日、「死にたい」と生きる。
今日も、「死にたい」と生きた。
明日目が覚めたら、「死にたい」に出会って、
これから先も、「死にたい」と生きる。

軽率に死ねたらどれだけ楽に生きて行けるだろうって思う。
小学生の時やってた3DSみたいに、負けそうになったらリセットボタンを押して何もなかったかのようにできたら、きっと心には隙間ができて、手を伸ばしてねっころがれるくらいの余裕はできると思う。

でも人間はそう簡単には死なない。
小学校低学年で親からの叱責でノイローゼになり、いったん回復したものの中学受験に全落ちして学校と塾でいじめられ、親に罵倒され全てを失って中学生で不良になり、自殺未遂したところをひとりの後輩に救われ、彼女に言われるがままに音楽を始めて突然裏切られた、そのせいでせっかく入れた高校でも落ちこぼれ、結局ただ病みだらだらと音楽を作り続ける廃人の自分でも、簡単には死ねない。

努力したって無駄だって思ってしまうようになった。
小学生の頃は、誰に何も言われなくても毎日家族の誰よりも早く起きて勉強していた。
もちろん天才と呼ばれた。偏差値も80弱はあった。
トップ校も余裕の滑り止めだった。あれだけ頭が良くて、努力して、そんな少女が全落ちする未来なんて、誰に予想できただろう。


努力したって、落ちる時は落ちる。

まだ幼かった僕の脳に貼り付いて今もはがれない、絶対入試に出る構文。


しにたいとおもう。

軽率に死ねたら楽になるのになって思う。

勉強は何も分からない。一問も正解しない。
音楽もうまく作れない。歌詞も曖昧で、旋律もどこか歪んでる。


これからどうしようって考える。こんな頭で何も考え付きもしないから、結局死にたいって言葉になる。

幸せになれるならなりたい。でも幸せに気付けない気がする。幸せになってしまったらあとは不幸になるしかないのだから、幸せの後の不幸が怖いから幸せになる前に消えておきたいようなきもする。

幸せになってしまったら音楽も思いつかないような気がする。
幸せになってしまったらその時の自分は今の自分とか昔の自分を笑ってくる気がする。
幸せになってしまったら、もっともっと堕ちて行きそうな気がする。

それだったら幸せになんてならなくていい。

じゃあ何で生きてんだろう。ってすごい考える。

生きてる意味とかないと思う。音楽って言えたらそれに越したことはないし、体裁なんて気にしなくていいなら愛する人もきっといるし、勉強ができなくとも先生は励ましてくれるし、受験までまだ2年あるからこれからどうにでもなると思う。
今すぐ死なないといけないような理由すらない。
今すぐ死ぬ理由はない。どんな死に方だってきっと結局人には迷惑かけるし、それが事故とか病気とか仕方ないことだからみんな死んだ人に同情するのであって、自殺なんてトリッキーなしにかたして、多分迷惑になるだけだ、それだけだ。

でもそれでも生きる理由はない。

本当は助けを求めたい。どうにかしてくれって、親じゃないどっかの大人に泣きつきたい。
今までにろくなことがなかったこと、勉強も何も分からないこと、同性愛の話、学校もしんどいこと、もう生きていたくないことも。
全部大人に吐き出して、それで狂ったように泣きたい。
大人はきっと受け止めてくれる。きっと。

こんなこと考えてしまうのも、全部春休みだからってことにしたい。学校が休みになると、必ずぼくは病む。
先生も保健室も先輩も友達も取り上げられて、孤独の中に引きずり込まれて。

助けてって言えたら。
ねえ、聞いて。
もうぼく、死にたいんだ、その一言が言えたら。

いや、言ったって無駄だった。警察に保護されたのはちょうどもう一年前くらいの話だ。
言ったってその時は死なずに済んだかもしれない。でも今結局死にたいとわめくなら、何も変わらない。

何も変わらない毎日だ。口癖のようにぼくは「死にたい｣を呼んで、陰のように「死にたい」はぼくに引っ付いて、当たり前のようにぼくは「死にたい」と生きる。
でも多分ずっと生きてる。このまま生きてる。

寂しいのか。寂しいのかもしれない。寂しいのだろう。
一人がこんなに怖いのだろう。軽率に死ねたら。