運動するのがもともと苦手だった。
思うように足が動かないし、
いつも遅いのがほんっとうに嫌だった。
それでも努力できない人間だから、
もうあきらめかけていた。
今日、4月30日午後。
1000m走のはじまり。
俺は偏頭痛持ち、そして低気圧に弱い。
給食の後でおなかも痛いという絶不調。
さぁ、始まった。
一時間目から思っていた、
「走りたくない」「ちゃんと息をしたい」
あの苦しみを味わいたくなかった、俺はずっと逃げていた。
あ、もう駄目だ。そう感じた。
最後尾におちる、足も上がらない。
先生、先生、、、助けて、、、
「先生、あの、、、」
止まって声をかける。
「走ってください、止まらないで」
え?
もう、限界なんだよ?
いつも、もっともっともっとはやいのに
足がもっとあがるのに!!!!
ふざっけんなよ
走れじゃねぇよ!!
そのままタイムはがた落ち、絶不調のまま体育の時間を終えた。
「情けない」「もう一度」「この身長で泣いてたらきもい」「クズ、ゴミ」
「いらない存在」「結局お前は無能」「才能なし、根性なし」
あぁ、どんどんネガティブな言葉が募っていく。
目に集まる水。
汗とともに流れる涙。
あぁ、また泣き虫発動。
情けない、本当に情けない。
こんな俺が嫌い、もういなくなってしまいたい。
ペアの子はまさかの4分半。
俺は絶不調で6分半。
なに、この差。
いつもなら5分、5分だよ?
「がんばれ!」「負けんな!」「動けんだろ!!!」
うるさい、うるさいうるさい、、、うるさいよ、、、
俺が無能って分かってんのに言葉かけんなよ。
走ってる姿見て失望しただろ???わかるんだよ、お前らのその目の冷たさで。
「おそかったね」「がんばったよ!」「おっそww」「お前、どした?w」
うるさい、、、
もうやだよ、しにたい
生きたくない。こんな俺いらない。
かっこいい蓮、
乙女心のある優亜、
面白い陽向、
賢い天音。
弱虫な槐。
あぁ、俺だけ、俺だけいなければ完璧だったのに。
親に相談したい、したいよ?でも怖い。
保健室に行きたい、でも中学校そんな甘くない。
先生?もっと怖い、怖すぎる、、、
嫌なことがあって、
泣いて、
心配されて、
情けないって思って、
そこから頑張れなくて、
相談できなくて嫌な思いを心にためて、
この繰り返し。
涙があふれて仕方ない。
しにたい
苦しい
つらい
気持ち悪い
楽になりたい
楽になるって、しぬことだよね
もう俺は、要らないね。
不要物だ、社会のゴミだ、根性なしだ、最低最悪な奴だ
しねよ、まじで
こんな俺、消えろ