なんか、作曲できなくなった。何も浮かんでこないし、無理やり作ろうとしても気持ち悪い音の羅列にしかならない。
作詞も浮かんでこない。断片的には言葉がでるけど、それを結びつけるものが足りない。
もう俺、音楽はダメかもしれない。正直言って、音楽を聴くのは好きじゃない。耳を塞ぎたくなってしまうことの方が多い。次にどの音が来るのかがわからない、その不安に耐えられない。作曲を始めてから、音に敏感になって、コンマ以下のスピードで過ぎ去る音階を勝手に頭が処理しようとする。純粋に、音楽を楽しめなくなった。
作ろうとして作る音楽はだいたいダメな奴だ。設計図やら企画書にあらかじめ描いたような音楽は、どこかぎこちなくて気持ち悪い。意識の奥深くから自然と出てくるような、そんな感覚に身を任せるしかない。でも、その感覚が来ない。自分の中のちっぽけな音楽性に愛想をつかされた気分だ。
作詞だって、書こうとして書いたものは不格好だ。最初からテーマを決めてしまうと、無限にある言葉の可能性を有限にしてしまう。勝手に口ずさむような、そうしてできた歌詞はやはり聞き心地が良い。だけど、理性に従ったような歌詞は……確かに韻は踏めるしわかりやすいものにはなるけど、ただの様式美だ。
作曲の意識がやってこないということは、自分の心の奥底では、音楽を拒否しているのかもしれない。
今季のコンテストもあるし、まだ自分の小説のテーマがいくつかできていない。そこまではちゃんとやろう。ちゃんとやりきって、そこから続けるかどうかを考えよう。
……とかいいつつも、結局は音楽から離れられないんだろうな。だって、俺から作曲を取ったら、小説と折り紙しか残らないもん。
歌詞が一番難しくてめんどいけど頑張る。とりあえずは低血圧と過眠症からの脱却だ。