こんばんは、Aくん。
あなたの名前を呼ぶのはとても久しぶりです。話をすることも、会うこともできないままお別れして1年経ちましたね。
私はまだあなたの事を思い出します。その度に涙が出ます。あなたとの思い出は、いい思い出ではありません。冷たく厳しい冬の嵐を一日とするなら、春の暖かい日が差したのは一秒です。でもその一秒のあなたの笑顔が、今も。
どうしてあなたは何も話してくれなかったのでしょうか?
あなたが苦しんだ時も、私が苦しんで助けを求めた時も、あなたは連絡してくれませんでしたね。
私がかける電話に、あなたはでたことがありません。私が送るラインに応えたことは片手で足ります。……あなたが忙しい人だと言うことは分かっていたつもりです。でも、何県も離れた所に住んでいて、会うことができないのだから、私は、もう少し、心遣いをして欲しかったです。
正直に言うと、恨んでいます。
あなたの心臓を抉り出して地面に叩きつけ、泥水の中で踏み潰してやりたいです。
あなたのせいで私は地獄の苦しみを味わいました。
どうしてこんな酷いことができるのだろうと何度も思いました。仕事に行けなくなる程泣きました。心がすり減って亡くなりました。
どうして…?どうして、どうして…………。
あなたは私を踏みにじりました。私の想いも、心も、気遣いも、何もかも。
もちろん私にも悪い所はあったと思います。感情的になって、冷静ではなかったと思います。めんどくさかったでしょうね。関わりたくなかったでしょうね。
でも嘘をついたのは誰ですか?相手と向き合わなかったのは誰ですか?話そうとしなかったのは誰ですか?あなたは自分の非を一度でも認めましたか?
ごめんなさいって、言ってくれませんでしたね。
あなたは今、どこで何をしているのでしょうか。
夜の星空を眺めていますか?泥を眺めていますか?
今の私には、一緒に花を愛で、星を望み、清流で遊び、旬の果物を味わう人がいます。
あなたとは比べ物にならないくらい心の穏やかで楽しく、清く、そして私を大切にしてくれる人です。
あなたと、そうなりたかった。今もう一度あなたに会えたら、私はどうするでしょう。抱きしめるでしょうか?殺すでしょうか?無視するでしょうか?
私にはわかりません。
ただ、今日のあなたが、これから死ぬまでずっと、ひとりぼっちで、心安らかになることなく、地獄の底で辛い目に合うことを望んでいます。
さようなら、Aくん。