きっと君は気づかない
いや、気づいてるのかも
それでも傍にいてくれているとしたら僕はどうすれば良いだろう
離れるべきか
まだここにいても良いのか
いつか君は言ったよね
「離れるべきかとも考えたけど、俺が離れちゃ君が駄目になっちゃうでしょ?」って
別に恋愛感情とかじゃない
初めて友人として、一人の人間として僕を見てくれて嬉しかったんだ
今まで危ない人の欲求発散素材にしか使われてこなかったから、その優しさに少し深く甘えてしまったんだ
そしたらいつの間にか
君の好みに合わせられるように
少しでもこっちを向いてくれるようにって必死になってた
いけないって分かってた。
だって僕には僕のやるべきことがあったから
それを放ったらかして君に全部合わせるようになってた
ふとした時に、これは依存してしまったって気づいた
まずいと思った
気持ち悪いよなって
知られたら疎遠にされちゃうかなって
怖かった
でも君はそれを知ってからも僕と笑ってくれてた
昨日も
今日も
終わってからも「またね」って
『離れるべきかとも考えたけど、俺が離れちゃ君が駄目になっちゃうでしょ?』
典型的な共依存の沼に入りそうな気がしてる
君は気まぐれ。本当に猫が人になったような人。
でも時に、めちゃめちゃ世話焼いてくれる
僕が堕ちるだけならいい
でも君は優しいから、きっとそんな僕を引き上げようとして巻き込まれてしまうんだろう
頼む
そうなる前に僕を突き放して…
…嫌だ
まだずっと一緒に居たい
僕のこと見て
僕の馬鹿なところに呆れて
僕の女々しいところに欲しい言葉をください
僕も君が欲しいもの、言ってくれれば全部あげるから
君の優しさに対等なもの、いやそれ以上のものをずっとずっと…
いくら何でも女々しすぎか
せいぜい君は普通に彼女を作って、その彼女に目一杯依存されるんだぞ
俺なんかの依存よりもずっと、その方が幸せなんだから
…きっとこれはフィクションなんだ
どこかの誰かが描いてる物語の中なんだ
僕と君という男も、最初から存在しないんだ
きっとそうだ
馬鹿みたいな妄想か
現実を見ろよってまた君に笑われるだろうなぁ
現実は見るよ。だからまだせめて、君が許してくれるのなら
突き放されるその日までもう少し隣で、独りぼっちを紛らわすように堕ちさせてくれませんか。