足元に転がる物体を見てから両親を見た。
両親が着ていた白い服は朱に染まっていた。
ノマド「死んだのか」
俺は独り言のように呟いた。
その時の呟きは両親に向けてなのか、それとも転がった物体に言ったのか、今でも分からない。
その時アビスの言葉を思い出した。
アビス「親がいなくなって衣食住に困ったから犯罪を犯したんですよ。未成年だからって保護されて、強制的に軍に入れられて、、、」
嗚呼、俺も軍に入れられるのか。
そう思った瞬間だった。
ガンッ
頭から鈍い音が響いた。
近づいてくる地面と人影。
俺の人生は終わったんだな。
そう思いながらゆっくり目を閉じた。