義理の甥がうまれた。
最初は鳴き声がこわかった。実家にいたころを思い出してつらくなるからだ。
少し経って、甥を取り巻く環境をうらやましい感じるようになった。
たくさんの家族にあいされて、私にもあんな時期があったのかどうかもわからない。自分のきょうだいに、あんな風に接することができていたら。
私の母は長女で、祖母はよく体の弱い妹(私の叔母)の方を優先していたらしい。祖母は、私の母は昔から変だったと言っていた。
母は自分の子どもを常に否定する大人になり、叔母は誰からも愛されるような朗らかな大人になった。
多分私の苦しみの根源はここにある。
小さい頃からずっと違う私になりたい。