宛名のないメール

学校の先生が言った言葉で印象深いものがある。
その先生は、度々道徳を説いた。
道徳の時間でなくても、ホームルームや折を見て。

いつもの調子で、熱っぽく、語気を荒げて先生はこう言った。

『大変な目に遭っている人に“可哀想”は決して言ってはダメだ！その人を見下しているのと同じだ！
その状況を”酷い“と言いなさい！』

その時の私は、(それはそうかもしれないけど、言葉一つにこんなにカッカして言う事もないのになぁ。)位にしか思っていなかった。

今は違う。
先生があんなに声を荒げて言ったのも分かる。
本当に大事な事だからだ。

人が何であるかを決めつけてはいけない。
特に弱っている相手にあっては。
人は変わる。
難所を乗り越えるために変わる。
哀しみや苦痛を抱えて変わる。
まさに変わろうとする、これから変わる人間を、
決して可哀想、に押し込めてはいけない。
芽吹く前の種が眠る土を踏んづけてはいけない。
状況が酷い。運命が酷い。神が酷い。
その酷いものを乗り越えて、通り過ぎていく筈なのだから。
酷いものに対し共に哀しみ、怒り、憎しみこそすれど、単なる他人事の現状の感想なぞ無用。
それで赤丸もらえるのは学校までだ。
人生じゃ体と心全部をぶつける実践だ。

未来を一緒に向く。
側に居て、肩を支え、変化する未来を一緒に信じる。
言葉が無くとも、側に寄り添い支える行動があれば良い。
行動が無くとも、未来の夢を信じさせる温かい言葉があれば良い。
真面目に、真摯に、愚直に考えて考えて考えぬけば、何を言ってはいけないか、何をしてはいけないか、そうして、何をすべきなのか、見えてくるはずだ。
自分自身もまた、変化する人間なのだから。

そこに後悔は無いはずだ。
自分の出来る事全部やり切った後には、その後起こる全てを受け入れ、来たる運命に身を任せる心が残るから。
無くとも大丈夫。
また、変化していくものだから。
命ってそういうもんだ。

名前のない小瓶

165345通目の宛名のないメール

小瓶を保存

お返事が届いています

ななしさん（小瓶主）

シアンさんへ
保存の報告ありがとう。
お眼鏡に叶って光栄だね。

2通目のななしさんへ
私から花丸をあげましょう。
大きな可愛いハンコも押しましょう。
相手に貴方が良い影響を与えられるのは、貴方が信頼された時です。
そして信頼は、まぐれ当たりや超人のウルトラCなどではなく、正に少しずつの毎日の触れ合い、心がけでしか育っていかないものなのです。

りぃふさんへ
責任を持つと安直な言葉は使えなくなる。
安直な言葉を使うと言う事はつまり......という訳ですな。
相手の為を思うように見せかけた自己保身の為の言葉はすぐ馬脚を表す。
誰かの味方になるって事は別の誰かの敵になるって事です。
八方美人や蝙蝠は信頼されない。
相手と一緒に泥を被る、いや、一緒に賢く立ち回ってやる覚悟があるとなお良い。
そうそう、相手が思い通りに動かなかったからといってすぐに見限るどころか相手を腐すのは論外ですね。
自己承認欲求お化けはエンガチョだ。
最後にお褒めの言葉と応援ありがとー！

りぃふ

「可哀想」という言葉は、当事者ではない人間だけが言える無責任な言葉ですよね。それを、困っている苦しんでいる誰かのところまで降りて一緒に悩める人間でありたい／あってほしいという先生のお考えだったのかなぁと想像しました。

それよりも、以前の先生のお言葉を覚えていて、自分の経験を以て考えて血肉としている小瓶主さんの態度がかっこいいと思いました。
どうかそのまま進んでください。

ななしさん

私達はややもすると相手の状況を身勝手に「判断」しがちですが、それよりも変化する相手に「寄り添う」ことが本当に大事ですね。

寄り添ってくれる人のおかげで立ち上がる勇気が貰えたこともあるので、私も周りに返したいと思います。しかし、いざ行おうとすると中々難しいです。

毎日少しずつ心がけて実践していく、自分自身をそのようにして良い方向に変えていくしかないなと感じています。

感想になりましたが心に響いたので返事として投稿させていただきました。

シアン✿cyan

良い言葉をありがとうございます。
（保存させていただきました。）

以下はまだお返事がない小瓶です。お返事をしてあげると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。

わたしは居ていいのかな。自分も誰も幸せにできない。生きてる事自体もう肯定できない。弱い自分を受け入れることも助けを求めるのももうできない。たまたま繋がれた縁をひとつ切ることになった。これで切ってもいいのか考えたけど、そもそも人間関係だから、私だけが繋いでおこうとしても無理な話もっと上手くなりたい。安定して叩けるようになりたい。きれいな音が出せるようになりたい。かっこよく魅せたい。自在にフィルを入れられるようになりたい。先生、4月ももうすぐ終わりますね。早いものです。先生の好きな夏がもうすぐそこに来ている。一番、いたい死に方ってなんだと思いますか？読書を失う。ずっと読書が好きだった。偏っていようがなんだろうがマンガも含めて。でももう読書はムリかな。時間が取れないし、何より著者の考えを辿るのが辛い。誰にも言えないことが増えていく。あの大事な大事な、唯一の親友にも、あの大切で仕方ない、恋人にも、秘密にすることが増えてきた。部活動について。私は、運動部に所属していて、クラスや学年で友達がまあまあいる学生です。私は部活動で仲間外れにされています。フォローしてくれてる方へお知らせ。浮上少なめになります。理由は、私が誕生日を迎えたと同時にYouTubeやその他諸々のアプリを始めたからです全部私が悪いし、食欲がでない。大学の勉強むずいし、両親と兄も私の勉強してる分野と違うので、相談できない。家にいても、あまり心が休まらない。常に責められているような感じ。つかれた。今年大学２年生になる男です。今のところあまり不自由な点はないですが、自分は必要な存在なのか、自分いなくてもいいんじゃないかと思ったりしますいつかの私へ私も人と上手に付き合える人間に生まれたかった。要領よく生きられたら良かった。就活鬱で死にたいくらい辛い今日、あったことを吐かせてください。嬉しいことも嫌なこともあります！

学校の先生が言った言葉で印象深いものがある。その先生は、度々道徳を説いた。道徳の時間でなくてもホームルームや折を見て。いつもの調子で、熱っぽく、語気を荒げて先生はこう言った